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《女子ゴルフ》畑岡奈紗が念願の五輪で目指す「金」、稲見萌寧は日本ツアーの強さを証明できるか…日本勢初のメダルへ
posted2021/08/03 17:01
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
Shizuka Minami
五輪ゴルフは男子の4日間が終了し、8月4日からは女子の競技が始まろうとしている。
男子代表の松山英樹と星野陸也がどちらもメダルを逃した今、女子の畑岡奈紗と稲見萌寧にはメダル獲得の一層大きな期待が寄せられている。
是非ともメダルを獲って、日の丸を掲げてほしい。霞ヶ関カンツリー倶楽部に流れる「君が代」を噛み締めるように聞きたいと、大勢のファンが願っていることだろう。
畑岡奈紗にとって、この五輪出場には、大きな意味がある。
世界ジュニアを連覇し、日本女子オープンを史上初めてアマチュアにして制覇した2016年に彼女はプロ転向したが、その年はゴルフが五輪競技に112年ぶりに復活したリオ大会が開催された年でもあった。
そのリオ大会で金メダルを獲得した韓国の朴仁妃が表彰台に立つ姿をテレビで目にした畑岡は、そのときから東京五輪を目指してきた。
「五輪はプロになる前からの夢。1年延期されて、待つ時間は長くなりましたけど、やっとこの舞台に立つことができてうれしい」
2日に行なわれた開幕前の会見で、畑岡は現在の心境をそう語った。
畑岡「少し自信がなくなっていた」
五輪への夢を抱いてから今日に至るまでの日々には、いろんなことがあった。
17年から参戦を開始した米ツアーでは、18年に初優勝と2勝目を挙げた。19年にはキアクラシックを制して3勝目を挙げ、日本でも国内メジャーの日本女子プロ選手権、日本女子オープンを制したが、20年は勝利がなく、「少し自信がなくなっていた」。
今年6月の全米女子オープンでは、笹生優花とのプレーオフにもつれ込み、惜敗した。だが、それでも自分のゴルフと自分自身を「誇りに思う」と気丈に胸を張った畑岡に「頑張れ!」とエールを送ったファンは少なくなかったはずだ。