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八村塁らバスケ男子代表が戦う“格上”の強豪国たち 世界2位スペインに、アルゼンチンの競争心…ラマスHCが掲げた「1勝」の意味
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byAP/AFLO
posted2021/07/25 17:01
グループリーグでは19年W杯決勝カードだったスペインとアルゼンチンと対戦する日本。悲願の「1勝」へ準備を進める
世代交代の波はチーム内だけでなく、世界の中でも起きている。そのことは、スペインもアルゼンチンも理解している。
なかでも、スロベニアは、今回のオリンピックで世代交代を象徴するチームだ。22歳の新星ルカ・ドンチッチの支配力は世界でもトップクラス。オリンピック最終予選で伝統あるリトアニアを倒し、オリンピック初出場を決めた。
スコラも「スロベニアも、いつもはオリンピックに出てきていなかったけれど、世界中でもトップの選手がいる」と警戒する。
と同時に、変化を歓迎もする。
「ドアが開き、こういった変化が起きる。そのほうがバスケットボールにとってはいいことだし、さらに楽しくなると思う」
ラマスHC「恐れるのではなく」
日本も変化を起こそうとする側のチームだ。ラマスHCは言う。
「強豪国に対して恐れるのではなく、いま我々ができるベストの挑戦をして、我々にとって最高の結果を得たいと思っています」
ラマスHCの母国でもあるアルゼンチンがそうやってきたように、毎試合、これが最後の試合だというつもりで戦い、勝っても負けても結果を受け入れ、そのうえで前に進む。そうやって世界の強豪に正面からぶつかり、経験を重ねることが、世界のなかで勝てるようになる唯一のやり方なのだから。