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《八村塁のチームメイト》ロビン・ロペスはなぜ少年バスケ漫画を作った? 作画は日本人に依頼「スラムダンクは歴史上もっとも影響力が強いマンガ」
posted2021/07/20 17:00
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
AP/AFLO
ワシントン・ウィザーズで八村塁のチームメイトとしてお馴染みのロビン・ロペス(33歳)は、大の漫画好き。アメリカン・コミックスから日本のマンガやアニメ、ディズニーからジブリと、その興味の幅は広い。コミックコンにも頻繁に訪れ、ディズニーワールドにはシーズンパスで通いつめている。オフシーズンになると日本のディズニーランドで目撃されることも多い。
そんなロビンが、ミルウォーキー・バックスでプレーする双子の兄のブルックや長兄のクリスと共に、『トランジションゲーム』というオリジナルのマンガを出すという。主人公はカリフォルニア州サンディエゴ出身の15歳のバスケ少年、キャメロン・フォード。しかも、舞台は沖縄の離島だという。
ロペスに、バスケ漫画を出すことになったいきさつや、チームメイトの目から見た八村について聞いてみた。
◇◇◇
ロペス兄弟がコミックブックと出会ったのは、子どもの頃に多くの時間を過ごした母方の祖母の家だった。本がたくさんある家で、珍しいコミックブックもあったので、ロペス兄弟が本や漫画の中の世界に夢中になるのは自然なことだった。祖母や母からコミックを読むことを禁止や制限されることもなかったという。
「僕らの祖母や母のすばらしかったところは、僕らに読書をすすめ、クリエイティブになるように励ましてくれたことだね。本もコミックも、バランスよく読むようにと言ってくれた。何かに興味を持ったら、いつでもそれを心から応援してくれた」
そんな環境で育ったロペス兄弟は、好奇心旺盛で、子どもの心を残したまま大人になった。そして、彼らにとって自分たちでコミックブックを出すというのは昔からの夢だった。題材にバスケットボールを選んだのも自然な選択だった。
「僕ら兄弟は昔からコミックが大好きで、バスケットボールも大好きだった。その2つを合わせることは自然なことだった」とロビンは言う。