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「目標は金メダル」“大黒柱”渡嘉敷来夢は不在でも…女子バスケ日本代表の“アグレッシブなディフェンス”は世界に通用するか?
posted2021/07/21 17:03
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
JIJI PRESS
東京五輪の開幕を目前に控え、女子バスケットボール日本代表が好調な仕上がりを見せている。国際強化マッチ「三井不動産カップ2021」で、7月15日に強豪のベルギーを84-76で下し、2日後の17日はプエルトリコに94-59で完勝。トム・ホーバスHCは「ベルギー戦は本当に良かった。プエルトリコ戦は第1クォーター(Q)は良くなかったが、そこで怒ったらその後は良くなった。予定通り調整できている」と手ごたえを口にした。
15日のベルギー戦は強豪を相手に競り勝つという、本番にも直結する非常に良い勝ち方だった。世界ランキング10位の日本に対し、ベルギーは同6位。これまでに何度も対戦している好敵手との戦いは、終始スコアが競る展開となった。
リオで悔しい思いをした分……
前半43-42と1点リードで折り返した日本は、第3Qを終えて65-65の同点。こうして迎えた勝負どころの第4Q、見事な3点シュートを見せたのは三好南穂(トヨタ自動車)だった。いきなり連続3Pを決めてリードを奪った。三好はこの試合で3点シュート8本を打って5本成功。チーム最多の17得点をマークする大活躍だった。
4割に達すると及第点と言える3Pシュートで6割を超える成功率を引き出したのは、息の合った連携とスピードあふれるパス回しだ。身長167センチと小柄な三好がフリーになる場面を多く作れたことが得点につながり、勝利にもつながったと言える。
三好はリオデジャネイロ五輪に続く五輪代表入り。日の丸を背負っての活動では3×3が中心だった時期もあったが、そこでの経験も生きたはずだ。リオ五輪では出場時間が短く、悔しい思いもあった。今回はその分もコートで大暴れしたいと意気込んでいる様子が、ベルギー戦から伝わった。