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木村沙織が明かした主将・荒木絵里香との思い出 初対面は中2、間違えて履いた“絵里香さんの靴下”…「嬉し泣きが見たいです」
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph byRyu Makino/AFLO
posted2021/07/19 11:03
高校時代から先輩・後輩として多くの時間を共有してきた荒木絵里香と木村沙織(2016年リオ五輪最終予選)。荒木は大会期間中の8月3日に37歳を迎える
リオ五輪で敗れた後、木村は悔しさを隠しながら、主将としてチームメイト全員に言葉をかけて回った。そこで最後に待っていたのは「おいで」とばかりに両手を広げた荒木だった。その光景を思い出すと「今でも泣ける」と涙を浮かべた木村。戦いに挑む荒木へエールを送る。
「ここまで来たら、周りの何にも気を遣うことなく、とにかく思い切りやりきってほしいです。すべて出して、思いきり戦ったら、わーん、って赤ちゃんみたいに泣きじゃくる。感情を爆発させた、絵里香さんの嬉し泣きが見たいです」
きっと荒木は、主将として、これまで一緒に戦ってきた選手、支えてくれた人たちの思いもすべて背負ってコートに立つだろう。家族との時間を犠牲にしてもなお、この場所を目指した覚悟もある。
しかし、過度な重圧はいらない。期待も願いも応援も、背負うのではなくすべて力にしてくれればいい。
今はたとえ同じ場所にはいなくても、変わらず、共に戦う。そして最後は一緒に泣こう。
だから誰よりも楽しんで。願うのは、それだけだ。
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