酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
大谷翔平は「本塁打しか打たんのでHR王も…」 MLB史上でも常識外れのペースなので“シーズン60発”狙えるか調べてみた
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byUSA TODAY Sports/REUTERS/AFLO
posted2021/07/05 17:02
4日の試合でも超特大の31号本塁打。大谷翔平は本塁打ランキングの「No.1」も定位置になってきた
夢の60本塁打へ考えられる障壁は……
2017年頃から「フライボール革命」によって本塁打数は急増しているが、これは「本塁打を打つ選手が増えた」という革命であって、トップクラスの選手の本塁打数が激増しているわけではない。
もし、今季の大谷翔平が60本を打てば薬物使用禁止キャンペーンが行われた2008年以降で、初めて60本を打った選手ということになる。
もちろん、それは簡単な話ではない。7月3日の試合では大谷は2敬遠を含む3四球。勝負してもらえなくなった。バッティングチャンスはさらに少なくなるだろう。また大谷は塁に出れば嬉しそうに走り回っているが、野手のアタックも強くなるだろうし、死球禍の恐れも増えるだろう。怪我のリスクはさらに高まる。
ただ、今年の大谷はいい大人たちの予想をすいすいと上回ってきた。
例の涼しげな笑顔を見せつつ、凄い記録を達成する可能性は大いにあるのではないか。