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警察官を目指したマジメな若者が、ドイツ代表の中心選手に… ゴセンスの普通じゃないキャリアとは
 

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中野吉之伴

中野吉之伴Kichinosuke Nakano

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photograph byGetty Images

posted2021/06/29 18:10

警察官を目指したマジメな若者が、ドイツ代表の中心選手に… ゴセンスの普通じゃないキャリアとは<Number Web> photograph by Getty Images

ユニークな経歴でドイツ代表に上り詰めたゴセンス。イングランド戦で活躍なるか

オランダにいた頃は代表は遠すぎる存在

 そんなゴセンスがヨアヒム・レーブ代表監督の招集を受けて代表デビューを飾ったのは、昨年9月のネーションズリーグのスペイン戦だった。1-1で終わったこの試合でティモ・ベルナーのゴールをアシスト。そこから継続して代表に呼ばれるようになった。

「オランダでプレーしていた頃、代表は遠すぎる存在だった。言葉にしたこともないよ。僕が歩んできたキャリアは普通の代表選手とは違う。才能豊かな選手ではなかったからね。その代わり規律を重んじるメンタリティを持っていると思う。今の僕があるのはハードで規律正しい取り組みと、正しいメンタリティのおかげさ。僕のように、その2つによって代表まで成長できる選手もいるというのが、若い選手たちの1つの手本となってくれたら嬉しいよ」

アマチュアサッカーが自らのルーツ

 ゴセンスは、自分のルーツはアマチュアサッカーにあると明言する。そこには最新鋭のテクノロジーも、最先端の戦術もない。だが、それ以上に豊かな人間性が育まれる環境があるのではないだろうか。

 早い時期から育成アカデミーに籍を置き、プロフェッショナルな指導を受けること自体が間違いではない。高度な育成が選手の成長に素晴らしい影響を及ぼす例はたくさんある。ただ、要求過多、期待過多、他者との比較、年代別到達ラインの設置などが、子供たちをどんどん窮屈にさせる。そんな危険性が潜んでいることも忘れてはいけない。

 アマチュアサッカー界がゴセンスを育んだ。慌てず、リミットを他者から決められずに、伸び伸びと成長するための時間と環境があった。

 ゴセンス自身も、そのことを深く意識している。

「アマチュアサッカーは僕のDNAの大部分を占めている。ピッチ上でのプレーに関してもそうだし、人間性に関してもそうだね。僕は俗に言うストリートキッカーのメンタリティを持っていると思うし、これからもそうありたい。僕にとっては仲間がすごく大事なんだ。試合に出られずベンチに座っているとハッピーではないよ。でもチームが勝ったらすごく嬉しいんだ。ライバルが悪いプレーをすることを望んだりする人もいるようだけどさ」

【次ページ】 ポルトガル戦では1ゴール2アシストの大暴れ

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#ロビン・ゴセンス

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