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久保建英や堂安律は順当、三笘薫も選出 “サプライズなしの18人”は五輪サッカー歴代最強の陣容…GKから1トップまで起用法をいち早く考察
posted2021/06/22 17:10
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Masahiro Ura
2017年12月の立ち上げ以来、東京五輪代表チームに招集されたのは、候補キャンプに呼ばれた選手やオーバーエイジの3人を含めると、90人にのぼる。
そこから18人に絞り込むわけだから、森保一監督をはじめとするコーチングスタッフにとっては苦渋の決断の連続だったに違いない。
今回の五輪代表が“予想しやすかった”理由
だが、取材する側にしてみれば、今回ほど予想しやすい五輪代表はなかった。3年半にわたる強化を経てメンバーがほぼ固まっていたからだ。
6月3日のA代表とのチャリティマッチこそ当落線上の選手たちのアピールの場になったが、5日のU-24ガーナ代表戦、12日のジャマイカA代表戦は、強化の場という印象が強かった。
6月の時点で吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航のオーバーエイジ3人の合流が早くも実現したことも、理由のひとつだ。
A代表との"綱引き"によってオーバーエイジが直前まで定まらず、指揮官が最初に希望した選手を招集できなかった16年リオ五輪や12年ロンドン五輪とは大きく異なる。森保監督がA代表と五輪代表の監督を兼任していたことによるメリットだろう。
6月シリーズを終えたとき、指揮を執った横内昭展監督代行が「骨格は見えている」と語っていたが、取材仲間と話していても、各々が選ぶ18人に大差はなく、違ったとしてもひとりか、ふたり。ああだ、こうだ、と議論に発展することはなかった。
実際、22日の14時に森保監督から発表された18人の本大会メンバーに、"サプライズ当選"や"サプライズ落選"はなかった。