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モントリーボが語る“EURO2012と今のイタリアの共通点”、そして指導者の夢「ザックが日本でやったようにね」
text by
マルコ・パソットMarco Pasotto
photograph byTakuya Sugiyama
posted2021/06/10 17:03
EURO2012でイニエスタとマッチアップするモントリーボ。彼らのような奮闘を現アズーリが見せられるか
地元開催は“諸刃の剣”さ
モントリーボ 歴史の常道から言えば、地元開催は"諸刃の剣"さ。決定的に重要なのは、初戦の結果だ。
初戦を白星発進できれば、地元開催は最高の推進剤になるけれど、もし下手を打ったらとんでもないプレッシャーを抱え込むことになる。EUROやW杯のような巨大な国際トーナメントが地元開催となれば、のしかかる重圧は計り知れない。
所属クラブでチャンピオンズリーグやクラブW杯の経験がある選手であっても、それと比べようがないほどきついものだ。大会期間中、開催国のチームはつねにプレッシャーと付き合う覚悟が必要になるだろうね。
ムバッペ、デブライネ、ロナウド的存在はいないが
イタリア代表は、EURO本番を前にテストマッチで連勝した。5月28日のサンマリノ戦で7-0と圧勝した後、6月4日にはチェコを4-0で下している。
実力国チェコ相手にほぼベストメンバーで臨んだ2戦目には、4-3-3のレジスタ役に、チェルシーで欧州チャンピオンズリーグを制したばかりの司令塔ジョルジーニョが先発。11日のトルコとの初戦に向け貫禄のボール捌きを見せると、FWロレンツォ・インシーニェとFWチロ・インモービレら攻撃陣も躍動して4ゴールを奪った。
73分にFWドメニコ・ベラルディがダメ押しと思える4点目を奪った後も、イタリアは敵陣でのハイプレスを続行し、パスをつなぎ、なおもゴールを狙い続けた。
今大会のフランスにはFWキリアン・ムバッペがいて、ベルギーにはFWロメル・ルカク、MFケビン・デブライネもいる。さらに前回王者のポルトガルには、今季のセリエA得点王FWクリスティアーノ・ロナウドがいる。優勝候補とされる強豪国に比すれば、イタリアの選手たちの国際的知名度は劣るかもしれない。