酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
元首位打者が“代打の一振り稼業” ホークス長谷川勇也とヤクルト川端慎吾のバットコントロールはサビつかず【週刊セパ記録】
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byJIJI PRESS
posted2021/06/08 06:00
ソフトバンクの長谷川勇也とヤクルト川端慎吾。かつての首位打者が代打として一仕事する姿に感銘を受けるファンも多いだろう
長谷川と川端が両リーグの今季代打安打数トップ
★今週の“ぴかイチ” 渋い活躍、ソフトバンク長谷川勇也とヤクルト川端慎吾★
今季両リーグの代打安打5傑は以下のようになっている。
<パ・リーグ>
長谷川勇也(ソ)19打7安 率.368
ジョーンズ(オ)10打6安 率.600
T-岡田(オ)10打5安 率.500
大田泰示(日)9打4安 率.444
明石健志(ソ)23打4安 率.174
<セ・リーグ>
川端慎吾(ヤ)28打10安 率.357
原口文仁(神)19打6安 率.316
山下幸輝(De)25打6安 率.240
倉本寿彦(De)19打5安 率.263
松本友(ヤ)12打4安 率.333
両リーグの最多代打安打のソフトバンク長谷川とヤクルト川端には共通点が多い。
ともにシュアな左打者であり、首位打者の経験がある。長谷川は36歳。川端は34歳。通算成績は以下の通り。
長谷川勇也 1192試合3800打数1099安打75本427打点 率.289
川端慎吾 1073試合3489打数1026安打37本369打点 率.294
ともに3割を3回マークしている。長谷川は外野手、川端は内野手という違いはあるが、よく似たタイプの打者だということが分かる。
しかし2人とも故障や若手の台頭でレギュラーの座を奪われている。長谷川が規定打席に達したのは2014年が最後、川端は2016年だ。実力的には十分で、知名度もある大物選手だが、今は控えの座に甘んじている。
とはいえ相手チームにしてみれば、長谷川や川端のような選手が代打で出てくるのは実に嫌なものだ。
データが少ない相手を一振りで仕留める見事さ
代打は試合中盤以降に登場することが多い、先発投手と当たることは少なく、救援との対戦が多い。救援投手の中にはクセのある投法の投手も多い。そもそも対戦数が少ないからデータが少ない場合も多い。