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元首位打者が“代打の一振り稼業” ホークス長谷川勇也とヤクルト川端慎吾のバットコントロールはサビつかず【週刊セパ記録】
posted2021/06/08 06:00
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
JIJI PRESS
交流戦2週目が終了した。現時点でセの32勝30敗7分と2つの勝ち越しだ。しかしセはじりじりとパに詰め寄られている。
もちろん、過去15回の交流戦で14回負け越しているセ・リーグの善戦は特筆に値する。巨人などはまるで短期決戦のように投手をつないで逃げ切りを図るなど、明らかに目の色が変わっている。
対照的にパはソフトバンクに例年の勢いがない。東京五輪のアメリカ大陸予選に出場するためにキューバ勢のモイネロとデスパイネが戦線離脱するなど戦力的に万全でなかったことが大きい。
ラスト3週目はパの本拠地開催となる中で
また「カードの巡りあわせ」もあった。もともとセ・リーグはロードゲームで弱かった。過去3年(2017~19年)の通算では65勝93敗4分、勝率.411、セのホームゲームでは80勝80敗2分と全くの互角だから、セはロードゲームで負けてきたとも言える。
今季の交流戦は、ここまで2週4カードのうち、3カードがセのホームゲームだった。セとしてはここでリードを広げておきたかったところだろう。各カードの勝敗をセの側から見ると、以下の通り。
<第1週>
セ・ホームゲーム 9勝5敗2分
パ・ホームゲーム 8勝9敗1分
<第2週>
セ・ホームゲーム 8勝5敗4分
セ・ホームゲーム 7勝11敗
第2週の前半まで、セは通算で25勝19敗7分と大きなリードを保っていた。しかし直近のカードでセはホームゲームにもかかわらず4つの負け越し。「貯金」が2つに減ってしまった。
交流戦最終の第3週は、2カードともパのホームゲームだ。これまでの実績で見れば、最終週でパが逆転する可能性が高いと言えよう。
今季は広島の主催ゲームが3試合流れている。この3試合は来週14日から組まれる予定だが、セはこのタイミングまで決着を持ち越したいところだ。交流戦のセ・リーグは今週、正念場を迎える。