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堂安律「僕たちが目指しているのは…」 田中碧、上田綺世の反骨心と急成長ストーリー【U-24出世競争がアツい】
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2021/06/06 17:00
ガーナ戦でゴールを決め、久保建英と喜ぶ堂安律
<名言2>
どうしても自分より上手い選手がたくさんいるので、そういう選手たちに頼ってしまうところはあると思う。だけど、そこで自分が“主”となってできるようにならないと成長しない。
(田中碧/NumberWeb 2019年7月14日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/840030
◇解説◇
J1で圧倒的な強さを見せている川崎フロンターレは、所属選手をU-24日本代表候補に3人送り込んでいる。ドリブラー三笘薫、ポリバレントな旗手怜央、そして中盤のメーンキャストに一躍名乗り出た田中碧だ。
ガーナ戦でも遠藤航とのダブルボランチで攻守を引き締め、痛烈なミドルシュートを放つ場面もあった。また3月のアルゼンチン戦では金メダル候補相手に一歩も引かないどころか中盤を見事に落ち着かせ、3-0での勝利の立役者になった。
それは田中の言葉にもあるように、中村憲剛や大島僚太、守田英正ら誰もが代表クラスと言って過言ではないフロンターレの中盤で切磋琢磨してきたからこそだろう。
田中が東京五輪世代で存在感を放ち始めたのは、2019年のトゥーロン国際大会だった。当時は同時開催されていたコパ・アメリカに、同世代で“序列が上”の選手が招集されていた。いわば“Bチーム”のような扱いだったものの、選手たちは反骨心を見せて準優勝。その中心にいたのが大会優秀選手にも輝いた田中だった。
ただ、決勝の対戦相手だったブラジルについてはレベル差をこう語っていた。
「ブラジルは強かったですね。チームというよりは個人個人のレベルがすごく高かったし、彼らとはすごく大きな差があるなと感じました。例えばボランチの選手は、上手いだけではなく、強くて速かった。
個人個人としてのレベルが高い彼らが、日本のようにグループとして戦ってきたらもっと差が開いてしまうのかなと感じた。そういう意味では、もっと個人として成長することが必要だと思います」
ただ田中はその後のブラジル遠征で2ゴールを叩き込むなど、着実に成長を見せてきた。その能力が日本全国に知れ渡る時が、ついにやってきたのである。