市民に愛される地域密着クラブとして出発した途端、暴行事件を起こした経歴を持つ道渕の加入。あまりにもタイミングが悪いと言わざるを得ないが、市民クラブとしての理念をどこかに置き忘れていたかのようだ。

　クラブ側は「法的手続きや国際的な問題などを考慮し、相互の合意で契約終了に署名した」と説明。さらにクラブの体質を改善する戦略と刷新案も発表し、「社会的価値中心の経営倫理体系を確立する。クラブに所属する人員を採用するとき、社会的物議（スキャンダル）があった対象者は除外する」との再発防止案も盛り込まれていた。

写真／忠南牙山FC公式インスタグラムより

　今後、クリーンなクラブ経営を目指していくことになるが、道渕の加入による騒動がもたらした代償は大きい。一方で気になるのは、道渕の今後の去就。新たな居場所を探すはずだが、彼の再出発を受け入れてくれるチームは現れるだろうか――。