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遠藤航のデュエル、鈴木優磨の17ゴール、守田英正の適応力…今季、欧州で飛躍した3人を水沼貴史はどう見る?【海外組の成績リスト付き】
posted2021/05/28 11:00
text by
水沼貴史Takashi Mizunuma
photograph by
Getty Images
5月28日のW杯予選ミャンマー戦。日本代表は、東京五輪世代も含め、全て海外のクラブに所属する選手で臨むことになりました。
改めてこんなに多くの日本人が海外で活躍しているんだと感じるリストですね。
今回はシーズンが終わった欧州組の中で、充実した時間を過ごした選手を3人ピックアップしたいと思います。
今シーズンのハイライトは、やはりMF遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)でしょう。
《今季の成績》
9位シュツットガルト
リーグ戦33試合出場(2957分)3G4A
カップ戦3試合出場(270分)
フィジカルに優れる強者が攻守に揃うブンデスリーガで、デュエル勝利数が全体1位(476回)。178cmの小柄な遠藤がこの数字を残したことは、ユース年代の選手たちに勇気を与えてくれますよね。チームとしてもリーグトップの数字(3922回)だったので、今季の躍進を象徴するプレイヤーだったと言えるでしょう。
ボランチでコンビを組むベルギー人のオレル・マンガラとの相性も良かったですね。1対1でボールを狩るタイミング、そしてカバーと、監督やチームが求める仕事をシーズン通して遂行していました。
ただ、今季はそれだけにとどまらず、ボールをつなぐところでも存在感を発揮しています。足元の技術の高さは知られていたところでしたが、パスの精度が高く、ミスが少ない。前へ飛び出す攻撃参加も増えた印象があります。第33節のミドルシュートも素晴らしかった。守備のタスクをしっかりとこなしながら、攻撃でもチームに貢献できたことは自信につながったと思います。
その充実ぶりは日本代表の試合でも一目瞭然でした。代表チームでも柴崎岳が1番手でしたが、遠藤を軸に構築していくのでは?と予感させる存在になりました。