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えっ、誰? 思わず2度見…“新・黄金世代”20歳の騎手2人に「私服で撮影にきてください」とお願いしたら…【競馬学校35期生】 

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太田尚樹(日刊スポーツ)

太田尚樹(日刊スポーツ)Naoki Ota

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photograph byYoichi Nagano

posted2021/05/25 17:03

えっ、誰? 思わず2度見…“新・黄金世代”20歳の騎手2人に「私服で撮影にきてください」とお願いしたら…【競馬学校35期生】<Number Web> photograph by Yoichi Nagano

競馬学校35期の同期である団野大成(右)と斎藤新(左)

 明るい笑顔の裏には、負けず嫌いの炎が燃えている。15歳で競馬学校へ入ると、同期に対して徹底的に対抗意識を燃やした。食事の時でさえ、せわしなく箸を動かし、誰よりも早く食べ終わっていたという。

「あの頃はピリピリしてましたね。ライバル心が強くて……。(騎手になってからも)みんな活躍しているのはプレッシャーでもありますし、同期がいるから頑張れてるのかなと思います。競馬学校の時から、お互いを意識してやってきてるので」

 一昨年にデビューを果たしてからも、1年目に最多勝利新人騎手(42勝)を受賞して、昨年には同期一番乗りで重賞制覇(CBC賞=ラブカンプー)を果たすなど、多士済々の世代で目を引く活躍を見せている。

同期で単独トップの重賞2勝

 控えめな笑みを浮かべる団野も負けてはいない。2年目の昨年に62勝を挙げて全国リーディング15位(関西10位)と躍進。重賞2勝は同期で単独トップだ。

 あどけなさの残る顔つきだが、勝負強さは一級品だ。騎手人生でたった1回しかないデビュー初勝利は、父が調教助手として担当していたタガノジーニアスで挙げた。レース前に言われたのが「テイエム(1番人気の馬)だけ見ておけ」。父から助言を受けたのは、後にも先にも1度きりだという。そして、その通りにマークして勝った。

「勝って戻ってきたら、先生(師匠の斉藤崇史調教師)も父も泣いていて……。うれしかったです。あれは一生の宝物になりました」

 G1にもすでに4度の挑戦経験があり、すべて人気以上の着順を得ている。特に今年5月のヴィクトリアマイルでは14番人気のディアンドルで4着に食い込み、初めて掲示板に載った。いずれ頂点に立つ日も遠くなさそうだ。

「もちろん大きなレースを勝ちたいとは思いますけど、調教から携わって厩舎の方たちと話し合いながら馬をつくっていけるジョッキーになりたいです」

 そんな2人の撮影場所には、街外れの公園が選ばれた。ブランコ、鉄棒、ジャングルジム。懐かしい遊具にもたれかかりながら、照れることなくポーズを決める。ファッション誌さながらのフォトセッション。誌面に掲載されたブランコでの一枚をぜひ見てもらいたい。自然な笑顔からは2人の仲の良さが存分に伝わってきた。競馬界のホープたる両名にもモデル気分を楽しんでもらえたようで、後日に「あの写真、もらえませんか?」とねだられた。

 今号のNumberでは「ウマい騎手ってなんだ?」と題し、名うての腕達者たちが次々と登場する。その1冊の中でも、ディープなインパクトがある誌面になったのではないだろうか? ウマい若手2人による「青春の1ページ」。ぜひとも先物買いを――。

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