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えっ、誰? 思わず2度見…“新・黄金世代”20歳の騎手2人に「私服で撮影にきてください」とお願いしたら…【競馬学校35期生】
posted2021/05/25 17:03
text by
太田尚樹(日刊スポーツ)Naoki Ota
photograph by
Yoichi Nagano
騎乗技術だけでなく、着こなしまで“ウマい騎手”!?
あらゆるスポーツに黄金世代があるように、競馬界にも岡部幸雄、福永洋一、柴田政人らの「馬事公苑・花の15期生」や、福永祐一、和田竜二らの「競馬学校・花の12期生」が名を馳せている。Number1027号『日本ダービー直前特集』では、新たなゴールデンエイジとなりつつある競馬学校35期生にフォーカスし、斎藤新、団野大成、菅原明良の3人にご登場願った。
それぞれのインタビューは誌面でご覧いただくとして、長野陽一カメラマンが撮影した清新さあふれる3人の写真もぜひ見てほしいポイントだ。
「えっ、誰?」思わず二度見
筆者が担当した斎藤と団野の取材では、事前に服装について「スーツとかではなく普段着で」とお願いしていた。誌面のテーマが「20歳の肖像」。ホープたちの素顔を描きたかったからだ。
えっ、誰? 当日に2人と顔を合わせて、目を丸くした。思わず二度見する。そして、内心で企画の成功を確信した。トレセンで見慣れたヘルメット、ジャージ、ブーツの仕事着とはまるで違う。オーバーサイズのファッションに身を包んだ若者たちが颯爽と現れたのだ。とはいえ隙のない着こなしではなく、80年代や韓流のテイストも感じられて、親しみやすさもある。
特に目を引いたのが斎藤の髪形だ。パッツンと切りそろえられた前髪。本人は「寝てる間に切られて……」と苦笑いしていたが、そんなアクシデント(?)を上着や小物のチョイスで見事にカバーしている。パールのネックレスなどは、男性には難易度の高いアイテムだろう。スタイリストも顔負けだ。
競馬学校では誰よりも早く食べ終わっていた
斎藤のセンスはファッションだけではない。小学校5年生の時に乗馬を始め、翌年にはJRA主催の全国ポニー選手権「ジョッキーベイビーズ」で優勝。東京競馬場の芝コースを1着で駆け抜け、馬上で右手を挙げてプロばりのガッツポーズを決めて見せた。表彰式では武豊からトロフィーを手渡され「ジョッキーになりたい気持ちが強くなりました」と夢を膨らませた。