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【81歳に】イチローや孫正義も魅了した、王貞治の“言葉の力”「俺、あんまり反省しないんだ」「(本塁打は)本人の中には残らない」… 

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posted2021/05/20 06:00

【81歳に】イチローや孫正義も魅了した、王貞治の“言葉の力”「俺、あんまり反省しないんだ」「(本塁打は)本人の中には残らない」…<Number Web> photograph by Makoto Kenmizaki

巨人監督時代の王貞治(1987年)

<名言5>
球団を持った初勝利の記念です。大事にお持ち下さい。
(王貞治/Number625号 2005年4月7日発売)

◇解説◇
 2019年に福岡移転30周年のメモリアルイヤーを迎えたホークス。移転当初はいわゆるパの“お荷物チーム”で、1995年に監督に就任した王も「プロは勝利することが目的なんだ」と選手に発破をかけ、叱責することも多かったという。

 そこに秋山幸二、工藤公康という黄金時代の西武ライオンズを知る面々が入団したことが後押しとなり、チームは強豪へと変貌していく。そして2010年代に入ると、その秋山と工藤が監督となって日本一をもたらしている。

 その過程で、ソフトバンクがダイエーが保有していた球団株式と興行権を取得。2005年から「福岡ソフトバンクホークス」としてスタートを切った。

 同年の開幕戦でホークスは勝利。記念すべきウイニングボールをキャッチャー城島健司から受け取った王は、オーナーの孫正義に渡した。常勝軍団となるべく新たに球団を支えてくれるパートナーに対して礼儀を尽くしたのだった。

「このボールはスタンドに投げるべきですか」と尋ねた孫に対し、王は「球団を持った初勝利の記念です。大事にお持ち下さい」と答えたという。

 孫は「宝物ですね」とウインドブレーカーのポケットにボールをそっとしまった。福岡ソフトバンクホークスの記念すべき門出だった。                                 

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