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ワクチン接種25%強、「非常事態宣言」解除でも…なぜリーガのスタンドに観客が戻ってこないのか? 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2021/05/09 11:00

ワクチン接種25%強、「非常事態宣言」解除でも…なぜリーガのスタンドに観客が戻ってこないのか?<Number Web> photograph by Getty Images

シーズンの佳境を迎えるリーガ。今季はこのまま無観客のまま終わってしまうのか

どのチームにも同じ条件で試合をさせるべき

「観客あり」の理由は、それらがプロリーグではなく、中央政府の禁止に従う必要がない(州ごとに承認)からだが、合点がいかないのもわかる。

 先日バレンシア市内のアリーナでは1500人に見守られた女子バスケチームが熱戦を繰り広げた後、同じクラブの男子チームが無観客で試合を行ったそうだ。

 一方で、「公平さは保たれる」は方便に思える。

 声を出せないサポーターがスタンドにまばらにいたところで誰にも影響はなかろう、とクラブを運営する人たちは考えているのかもしれないが、現場に立つカディスのセルベラ監督はラジオ番組で意見を求められ、こう答えている。

「残留争いの真っ只中にいるチームにとっては公平でなくなると思う。無観客がプラスに働いてきたチームが幾つかあるのを知っているけれど、どのチームにも同じ条件で試合をさせるべきだ」

エイバルやウエスカは割を食うかもしれない

 4日のデータを見ると、保健相が言う「500人以上の州」はA・ビルバオやR・ソシエダ、アラベス、エイバルの本拠であるバスク州(504人)であり、次に多いのはR・マドリー、A・マドリー、ヘタフェのマドリー州(371人)。続いてオサスナのナバラ州(335人)、バルサのカタルーニャ州(303人)、ウエスカのアラゴン州(297人)となる。

 仮にリーガの要望が通れば、第34節終了時点で最下位のエイバルや18位ウエスカ、16位アラベス、15位ヘタフェあたりは割りを食うかもしれない。

 それでもリーガとクラブは観客を入れたいのだ。第1に少しでも収入を増やし、第2に開幕戦から観客ありになるはずの来シーズンに向けてリハーサルを行うために。

 スペイン政府の計画では、8月末までに人口の70%にあたる3300万人がワクチン接種を終えている。

 果たして今季中のスタンド再開は成るのか。結局来季まで我慢しなければならないのか。すべては感染抑制次第である。

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