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世界のゴルファーが東京五輪を辞退する理由 “世界ランク1位”に続きあの人気者も…それでも松山英樹は「金メダルを目指す」
posted2021/05/06 11:03
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
Getty Images
新型コロナウイルス感染拡大が止まらず、東京五輪開催の可否や是非が取り沙汰され続けているが、五輪が開催される前提で話をすれば、ゴルフ競技の舞台となるのは霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)。男子は7月29日から8月1日の4日間、女子は8月4日から7日の4日間で予定されている。
4月にマスターズを制した松山英樹は、帰国後の会見でも、内閣総理大臣顕彰を授与された際も、「五輪は金メダルを目指して頑張りたい」と語った。
松山のマスターズ優勝に刺激され、日本国内ではゴルフクラブやゴルフウエアの売り上げが向上。練習場も混雑するなど“松山効果”があちらこちらに見られ、東京五輪でもゴルフは大きな注目を集めそうな気配だ。
だが、その一方で欧米のトッププレーヤーの中からは、すでに出場辞退者が出ている。その筆頭が世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンというところに、ゴルフならではの特殊な事情が見て取れる。
世界1位D・ジョンソンは「辞退」
ゴルフの五輪出場選手は男女各60名。6月末時点でのオリンピック・ランキング(世界ランキングに基づいて算出される)に基づいて決定され、男女とも各国上位2名ずつだが、ランキング15位以内が3名以上いる場合は最大4名までが出場できる。
米国男子は4名出場となるのだが、ランキング上、出場が確定的だったジョンソンが今年3月のプレーヤーズ選手権の際に「五輪には出ない」と明かしたことで、現在(5月3日時点)の米国代表候補4名はジャスティン・トーマス、ザンダー・シャウフェレ、ブライソン・デシャンボー、コリン・モリカワとなっている。
気になるのは、世界No.1のジョンソンが、なぜ五輪出場を早々に辞退したか。彼はその理由をこう語った。
「東京五輪は、僕にとって大きな意味のあるゴルフの大会の流れの真ん中にある。東京までの旅は遠くて大変だ。その時期、僕はPGAツアーで戦うことに集中したい」