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IOC重鎮に本音を聞いた「五輪は開催する」けど「感染拡大なら日本に責任」… 埋まらない世論との溝、海外メディアも悲観的なまま 

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長谷部良太

長谷部良太Ryota Hasebe

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posted2021/04/18 17:00

IOC重鎮に本音を聞いた「五輪は開催する」けど「感染拡大なら日本に責任」… 埋まらない世論との溝、海外メディアも悲観的なまま<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

東京五輪開幕100日前、ライトアップされたレインボーブリッジと五輪マーク

現時点で北朝鮮以外は不参加を表明していない

 開幕まで100日を切った今は、バッハ会長の言葉を借りれば「ラストスパート」。今のところ不参加を表明しているのは北朝鮮だけで、他の国・地域が追従する動きはない。開催国の世論とは裏腹に、世界中のスポーツ界は五輪開催を歓迎し、東京行きの準備を進めている。

 夏の祭典は、開催国が不安を抱える中で開幕を迎えようとしている。

 開会式で聖火台に火がともり、コロナ禍の逆境を乗り越えた選手たちが日々、晴れ舞台で死力を尽くす姿を目の当たりにした時、日本や世界の人々はこれまでの大会と同じような気持ちで感動を味わえるだろうか。筆者には分からない。

 ただ、はっきり分かることもある。8月8日の閉会式で聖火台の火が消える瞬間、「今夏にやってよかった」と開催国の大半が思えたならば、五輪は大成功だったと言えることだ。その時を迎えて初めて、「東京五輪は長いトンネルの終わりの光になる」というバッハ会長の言葉を、私たちは実感を持って受け入れられるようになるのではないか。

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