酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
カープ栗林良吏 “異例のドラ1守護神”のスゴい安定感…“あの2人”以来の新人セーブ王なるか【週刊セパ記録】
posted2021/04/06 11:03
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kyodo News
開幕3カードが終わったが、ヤクルトと巨人で、選手、関係者に陽性者が見つかり、両チームは選手の入れ替えを余儀なくされた。今年も昨年に続き「新型コロナ」がペナントレースの「負のゲームチェンジャー」になりそうな様相だ。
ヤクルトは3月30日の球団のPCR検査で、西田明央と球団スタッフが陽性反応となり、濃厚接触者が特定されるまでの対応として、濃厚接触の可能性のあるスアレス、山田哲人、西浦直亨、内川聖一、青木宣親を登録抹消した。ただし、濃厚接触者と認定されない場合は「特例2021」で、即座に登録される。
巨人は4月4日、球団の検査で陽性反応が出た中島宏之と丸佳浩、要再検査の若林晃弘、接触頻度が高いと判断した亀井善行、増田大輝、北村拓己を「特例2021」で抹消(亀井ら3人は陰性が確認されたため、再登録される模様)。さらにウィーラーも陽性反応が出て、翌5日に登録抹消された。
ヤクルト、巨人ともに主力選手の離脱であり、戦力の損失は深刻だ。しかし、新型コロナウイルスはすでに全国に蔓延し、変異株も広がっているために、球団や選手がどれだけ注意をしていても感染のリスクはある。各球団は感染防止対策を万全にするとともに「突然戦力ダウンする」事態に備える必要がある。
2020年、大量の陽性者が出た阪神とロッテの勝敗は?
昨年は、阪神とロッテで選手に陽性者が出て濃厚接触者も含め多くの選手が登録抹消された。以下、この時期のチームの勝敗と主な登録抹消者である。
<阪神 9月25日~10月21日 10勝11敗2分>
(岩貞祐太、馬場皐輔、陽川尚将、糸原健斗、小林慶祐、木浪聖也、福留孝介、江越大賀、小川一平、岩崎優)
<ロッテ 10月6日~10月15日 3勝5敗>
(荻野貴司、角中勝也、清田育宏、菅野剛士、鳥谷敬、藤岡裕大、三木亮)
両チームともに負けが込むことはなく意外に健闘している。非常事態に際してチームの結束が強くなること、そして阪神では大山悠輔がこの時期に打棒爆発、ロッテは藤原恭大など、代役の選手が活躍したことが大きかった。ただ、どのチームにもそのリスクがあることを考えれば、今年は例年以上に「控え選手」の整備が必要になってくるだろう。