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【内田篤人33歳に】鹿島との別れ際に言った「ありがとうございます」後輩を気遣った試合直前の「ごめんね」
 

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posted2021/03/27 11:02

【内田篤人33歳に】鹿島との別れ際に言った「ありがとうございます」後輩を気遣った試合直前の「ごめんね」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

33歳となった内田篤人。引退後は各メディアに出演するだけでなく、JFAが新設したロールモデルコーチとしてU-19日本代表の活動をサポートしている

<名言3>
オレは試合勘という言葉がよくわからなくて。感覚でサッカーはやるけど、勘でサッカーはやっていない。
(内田篤人/Number893号 2016年1月7日発売)

◇解説◇

 ひざの痛みと格闘し、ひたすら身体を鍛えた2015年。

 リハビリが“9合目”まで到達したその年の12月には、「いま戻ったとしても、ちゃんと力を出せれば試合に出られる」と自信をのぞかせていた。

 とはいえ、長い期間ピッチから遠ざかっている。「内田は戻れるのか?」と周囲から“試合勘”を不安視する声が増えはじめていた。それでも「オレは試合勘という言葉がよくわからなくて」と言いながら、言葉を続けた。

「復帰したあとも、慣れればもっといいプレーは出来ると思うんだけど、大崩れはしない。むしろ、怪我をしている間は外から試合を見ているから、あそこにスペースがあるなとイメージをつかめる部分もあるかもしれない」

 多くの監督、仲間たちから信頼されてきた理由がそこにある。

<名言4>
性格的な問題だと思うけど、負けたときにへこみすぎるのも、良くないと思うんだよね。「へい・じょう・しん」でしょ。
(内田篤人/Number831号 2013年6月27日発売)

◇解説◇

 2013年のコンフェデ杯で日本はブラジルに0-3と完敗。まったく良いところがなかったが、落ち込む他の選手たちとは違い、内田は「次戦のイタリア戦はザッケローニ監督がイタリア人だから負けられない」と即座に切り替えていた。

「負けて、下を向いてたら、そのままズルズル行っちゃうから。それなら俺は、“空気を読めない”くらいの存在でいればいいんだよ」

 チームにはこういう存在も必要だ。

【次ページ】 試合前のロッカールームで三竿にかけた言葉

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