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【センバツ】え? 石田ではなく、石川?…「東海大」対決で「相模」監督が思わぬ“奇策”「まさか右投手とは…」 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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posted2021/03/21 06:02

【センバツ】え? 石田ではなく、石川?…「東海大」対決で「相模」監督が思わぬ“奇策”「まさか右投手とは…」<Number Web> photograph by KYODO

一回裏、東海大甲府4番久井を空振り三振に。雄たけびを上げる、東海大相模の“右腕”石川永稀

「石田君はイニングが短かったですから。ボールも秋より数段、よくなっていましたね」

 もちろん、先発を読み違えたショックを引きずっていたせいもあるだろう。

 東海大相模の監督、門馬敬治は石川に先発を託した意図をこう語った。

「僕の中では、当たり前の起用。ここ最近、石川の状態が非常によかった。表情もよかったし、言葉に充実度が表れていたので」

 報道陣の「裏をかいたのでは」という質問に対しては、こう返した。

「そういうことを考えてしまうと、自分たちがなくなってしまう。なので、あくまで、自分たちを主に考えました」

 とはいえ、その言葉をすべて鵜呑みにはできない。なぜなら、石川は1次登録の段階では今大会のメンバーにも入っていなかった。本番直前の登録変更で、最後の最後に滑り込んだのだ。門馬はメンバー入りをためらった理由をこう明かす。

「石川は、公式戦も初めて、甲子園も初めて。しかも、今大会から有観客になる。初めてのことが多過ぎたので」

 そのリスクを負ってでも石川を登録し、大役を任せた。

 村中は門馬の起用に対し、観念したように言った。

「門馬君ならやりかねないな、と思いました」

 本人が言うように、あくまで「当たり前」の起用だったのかもしれない。だが、結果的に石川先発はこれ以上ないほどの「奇策」となり、その効果は絶大だった。

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