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「所属がなくなってどうなるかと思った」 内村航平新スポンサー決定のウラ側とユニフォームの“あるポイント”

posted2021/03/20 17:01

 
「所属がなくなってどうなるかと思った」 内村航平新スポンサー決定のウラ側とユニフォームの“あるポイント”<Number Web> photograph by Yumiko Yanai

記者会見にのぞんだ内村。東京五輪代表選考会を兼ねる全日本体操個人総合選手権を前に所属先が決まり、その表情は柔らかかった

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矢内由美子

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 壇上に立った内村航平の表情に安堵感が浮かんでいた。

 新型コロナウイルス問題のあおりを受ける形で1月に所属契約の解除が発表されてから2カ月あまり。“体操キング”の新たな所属先が「ジョイカル(JOYCAL)」に決まり、東京都内のホテルで会見が開かれた。

 ジョイカルは自動車販売・リースなどを手がける会社で、内村は同社と2017年から個人スポンサー契約を結んでいた。今回の所属契約は2024年3月16日まで。体操普及のためのイベント開催などを見据えての長期契約だ。

 内村はリオデジャネイロ五輪後の16年12月に日本体操界初のプロ選手に転向。17年3月に自身の故郷である長崎県で創業したリンガーハットと21年12月までの所属契約を結んだ。

 しかし、同社はコロナ禍で業績が大幅に悪化。「苦渋の決断」とし、20年12月いっぱいで内村との所属契約を打ち切ったことが1月12日に発表されていた。

「所属がなくなってどうなるかと思った」

 五輪3大会に出場し、金メダル3個、銀メダル4個。日本人の現役アスリート最多である7個のメダルを獲得してきた内村は、4度目となる東京五輪を目指し、20年12月中旬の全日本体操種目別選手権・鉄棒で優勝を果たし、1年延期された五輪に向けて弾みをつけていた。その直後に決まった契約解除。「まさかコロナ禍が自分にふりかかってくるとは思っていなかった」と語るように、衝撃は大きかった。

 日本体操協会主催の試合に出場するには所属チームが必要だ。東京五輪代表選考会を兼ねる全日本体操個人総合選手権を4月中旬に控え、新たな所属先を決めるのは急務だった。

 内村は会見の冒頭で「所属がなくなってどうなるかと思ったが、みなさんに良い報告をでき良かった」と挨拶。「応援していただいている日本中の皆さまに対して、演技で返していくしかないと思っている。期待に応えられるよう頑張りたい」とあらためて抱負を語った。

【次ページ】 内村に注目していたジョイカルのCEO

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