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【バスケ天皇杯】負傷者続出のなかでのA東京vs宇都宮、川崎vs三河…ファイナルラウンド展望

posted2021/03/11 11:00

 
【バスケ天皇杯】負傷者続出のなかでのA東京vs宇都宮、川崎vs三河…ファイナルラウンド展望<Number Web> photograph by B.LEAGUE

A東京の特別指定選手・小酒部(神奈川大)。3月7日のSR渋谷戦では19得点とキャリアハイの活躍

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吉川哲彦

吉川哲彦Akihiko Yoshikawa

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 大会フォーマットがマイナーチェンジされ、昨年は1月に開催されたファイナルラウンドが3月開催(準決勝3月12日、決勝3月13日)となった第96回天皇杯・全日本バスケットボール選手権。今季はアルバルク東京、宇都宮ブレックス、川崎ブレイブサンダース、シーホース三河の4チームがファイナルラウンドへと進出した。

 一足早く昨年12月に行われた第87回皇后杯ファイナルラウンドでは、負傷者の続出を乗り越えたENEOSサンフラワーズが大会8連覇を達成しているが、負傷者といえば今シーズンはむしろBリーグのほうに目立つ。この天皇杯ファイナルラウンドに進んだチームも例外ではなく、中には最も大きなエンジンを外して戦わなければならないチームもある。

2人の大黒柱を欠いてなお進化するアルバルク東京

 その「最も大きなエンジンを外して戦わなければならない」チームはアルバルク東京だ。今シーズンは負傷者やコンディション不良に陥る選手が続出し、現役大学生でありながら一気にチームの主力に台頭してきた小酒部泰暉も1月から2月にかけて欠場を強いられた。加えてアレックス・カークが2月10日を最後に戦線離脱、小酒部が戦列復帰を果たした2月27日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦では、入れ替わるように田中大貴が全治4週間のケガを負ってしまった。

 満身創痍の状況下、シーズン前半は上位に水を開けられ、一時はあわや黒星先行に陥りかねない危機も迎えた。後半戦も、1月2日の大阪エヴェッサ戦で残り約3分半から12点差をひっくり返す大逆転劇を演じながら、翌日は敗戦。好転の兆しを見せたかと思えばその後に勝てる試合を落とす、という流れが続いていた。

 そんな中でも、1月13日の天皇杯3次ラウンドでは前回王者のサンロッカーズ渋谷を相手に田中大貴のブザービーターで劇的勝利を収め、ファイナルラウンド進出を果たした。田中とカークを欠いた3月3日の富山グラウジーズ戦では今シーズンチーム最多の114得点を叩き出し、直接対決を2勝2敗のタイで終えた上、マイナス26点だった得失点差も見事に覆してみせた。

 天皇杯ファイナルラウンド直前の3月8日、SR渋谷戦を勝利した後の記者会見に登壇した安藤誓哉は以下のように語っている。

【次ページ】 宇都宮ブレックスが東地区首位を走る理由

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