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メッシ、ロナウドを「僕のテーブルに招待したい(笑)」 レバンドフスキ32歳が見せた静かなる自負とは
posted2021/03/07 17:02
text by
ティエリー・マルシャンThierry Marchand
photograph by
Pierre Lahalle/L’Équipe
ティエリー・マルシャン記者によるロベルト・レバンドフスキのインタビュー後編である。
レバンドフスキは19−20シーズンのCLで15ゴールをあげて通算71得点となり、ラウールと並ぶ歴代3位に浮上した(1位はクリスティアーノ・ロナウドの134点、2位がリオネル・メッシの118点)。またブンデスリーガでも32ゴールをあげての通算253得点は、2位クラウス・フィッシャーまであと15点に迫った(1位はゲルト・ミュラーの365点)。この8月には33歳を迎える熟年ストライカーは、いったいどこまで成長を続けるのだろうか……。(全2回の2回目/#1から続く・肩書などは掲載当時のままです)
(田村修一)
――ドルトムント時代にユルゲン・クロップが、練習で10ゴールを決めるたびに褒美として50ユーロをあなたに渡していたのは本当ですか?
レバンドフスキ ああ、その日の練習で10ゴールを決めるたびに彼は僕に50ユーロくれた。それが僕の限界を引き上げ、さらに努力させるための彼一流のやり方だった。ただ、最初のころはちゃんと50ユーロくれたけど、そのうちに止めてしまった。あまりに頻繁で、彼が損するばかりだったからね(笑)。でも僕にとってはとても実になった。賭けて練習することで、フィニッシュ力が飛躍的に向上したからだ。当時の僕はまだ若く、クロップは僕の能力をよく引き出してくれた。彼は僕が壁を乗り越えることを望んでいた。
現代の名将たちの下で得たもの
――彼はあなたをゲームメイカーとしてもプレーさせようとしました。あなたの意にはそぐいませんでしたが。
レバンドフスキ 最初のシーズン(2010~11年)がそうだった。僕はセンターフォワードでプレーしたかったから、あまり嬉しくはなかった。驚きもあった。だが数カ月を経て、彼のプレーのビジョンやコレクティブな側面をよく理解できた。単にフィニッシュを決めるだけでなく、アタッカーとしてプレーの構築にも関われるようになった。
――バイエルンではペップ・グアルディオラやカルロ・アンチェロッティ、ユップ・ハインケスといった監督たちのもとでプレーしました。彼らからは何を得ましたか?