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明大は「100点に近い」 2021年のスカウティングで大成功したのはどこか?〈箱根駅伝・予選会出場校編〉 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byNanae Suzuki

posted2021/03/08 11:02

明大は「100点に近い」 2021年のスカウティングで大成功したのはどこか?〈箱根駅伝・予選会出場校編〉<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

今年の箱根駅伝の優勝候補と目されながら、総合11位でシード権を失った明治大学

予選突破組で注目なのは「立教大学」

 箱根予選会突破を狙うチームでいうと、立教大も素晴らしいスカウティングを見せている。

 都大路1区25位の安藤圭佑(豊川・14分16秒47)は、故障に泣かされてきたが、主将としてチームをまとめあげたメンタルの強い選手。2区5位の中西洸貴(国学院久我山・14分26秒16)は、都予選会の4区区間賞でトップに躍り出る走りを見せるなどスピードが持ち味だ。2区13位の林虎太朗(大牟田・14分14秒10)は、下半身が安定しており、タフな走りができるので箱根の山にも強そうだ。

 都大路組以外にも熊本県人吉市の豪雨災害で実家が被災しながらも競技に集中し、宮崎県高校駅伝予選会2区1位と好走した高木晃瑠(小林・14分27秒09)、2年からエース格だった山本羅生(松浦・14分16秒47)など今後が楽しみな選手が並ぶ。

 立教は、2024年の箱根駅伝出場を目指して、2018年12月から上野裕一郎監督が指導している。スピードランナーが多いが、前回は中山凜斗(1年)が関東学生連合として4区を走った。今の1年生が新シーズンに主力となり、新1年生が順調に成長していけば、予選突破の道筋は徐々に見えてくるだろう。

2021年のスカウティングで一番成功したのは……?

 全体を通してみると、メリハリのある強いスカウティングを見せたのは、青学大、東洋大、東海大、東京国際大、明大だろう。他大学も自分たちのチームの魅力を最大限にアピールして、選手を獲得し、強化に努めている。

 昨シーズンは、三浦龍司(順大)や吉居大和(中央大)、佐藤一世(青学大)、石原翔太郎(東海大)、松山和希(東洋大)らルーキーたちの活躍で陸上界が盛り上がった。今年は昨年以上に逸材揃いで面白く、今後が楽しみな選手が多い。

 2021年、フレッシュなルーキーのタイムと熱い走りに期待が膨らむばかりだ。

(【最初から読む】【箱根駅伝、新勢力図】高校生トップ5は「どの大学」へ? 高校記録保持者、「非の打ち所がない」大迫傑の後輩…へ)

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