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名将ロティーナ就任と大型補強で「清水は何が変わったのか?」 昨季16位でも期待せずにはいられないワケ

posted2021/02/27 06:01

 
名将ロティーナ就任と大型補強で「清水は何が変わったのか?」 昨季16位でも期待せずにはいられないワケ<Number Web> photograph by J.LEAGUE

昨季もリーグ最終16位と、ここ何年も下位に低迷しているJ1清水エスパルス

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望月文夫

望月文夫Fumio Mochizuki

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 ここ何年も下位に低迷するJ1清水が、ストーブリーグで快進撃を見せている。記者にオープンにした開幕前の練習試合では、J2の磐田と松本、大学生を相手に主力組は3試合でわずかに1失点。攻撃面で噛み合わない場面はあったものの、高いポゼッションに終始し、守備では相手に決定機を作らせなかった。

 今季から、昨季までC大阪を指揮し、リーグ戦を4位でACL・プレーオフ進出を果たしたスペイン人の名将ロティーナ監督が就任。選手補強でも、ポルトガル1部ポルティモネンセから現役日本代表GK権田修一ら即戦力の11人が新しく加入した。クラブとして過去に類を見ない大型補強で生まれ変わった新生オレンジ軍団が下位常連から一転、上位争いの可能性を秘めたクラブへと評価を高めている。

「来年は危ない」から始まった“大規模改革”

 大型補強を必要とする要因はいくつもあった。まずは昨季の戦いぶりだ。

 大きな期待の中でタイトル獲得を掲げ臨んだが、リーグ開幕からの5連敗に続きシーズン半ばにはクラブワーストに並ぶ7連敗を記録するなど、最後まで浮上しないまま16位でリーグを終えた。コロナ禍で降格が無いレギュレーション変更に救われたが、「このままなら来年(2021年)は危ない」という声がファンやサポーターのみならず、地元サッカー関係者からも漏れ聞こえていた。

 その嫌な流れを払拭するために就任したロティーナ監督は、2017年から2年間指揮を執ったJ2東京ヴェルディを下位争いからJ1参入プレーオフ進出へと導いた実績を持つ。2019年から指揮を執ったJ1のC大阪でも、この年リーグ最少25失点で5位へと浮上させるなど、近年評価を高めてきた名将だ。昨季まで2年連続リーグワースト失点に低迷し、守備力改善が急務の清水には適任だと言える。

 ……とは言っても、新指揮官は守備練習に時間を費やすわけではない。「練習時間の大半は攻撃に割く。良い攻撃ができれば守る時間が短くなり、良い守備につながる」がロティーナ監督の持論だ。それは大熊清GMの「(昨年)クラモフスキー元監督が目指した主導権を握るサッカースタイルや方向性を、2021年も継承していく」という考えとも一致する。攻撃サッカーが、地元静岡のファンやサポーターが期待するスタイルでもあるからだ。

 練習では、選手たちに細かく立ち位置などを指示し、役割を明確にする監督の姿があった。選手からは「体よりも頭が疲れた」と本音が飛び出すほど、緻密な練習を徹底しているようだ。

日本代表・権田修一がチームにもたらすもの

 チーム最大の課題である“失点減少”へ。新監督就任と合わせて注目すべきは、新守護神のGK権田修一の加入だ。

【次ページ】 積極補強も「満足かというと100%ではない」

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