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名将ロティーナ就任と大型補強で「清水は何が変わったのか?」 昨季16位でも期待せずにはいられないワケ 

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望月文夫

望月文夫Fumio Mochizuki

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posted2021/02/27 06:01

名将ロティーナ就任と大型補強で「清水は何が変わったのか?」 昨季16位でも期待せずにはいられないワケ<Number Web> photograph by J.LEAGUE

昨季もリーグ最終16位と、ここ何年も下位に低迷しているJ1清水エスパルス

 高い評価を得た今回の大型補強だが、大熊GMは「補強が満足かというと100%ではない」と物足りなさも吐露した。ただ「既存の選手と新加入選手がそれぞれ足りないところを補ってくれて、さらに化学反まで起こしてくれれば」と、新旧選手たちから生まれる想定以上の効果にも期待する。

 何より今季は例年以上にタイトな試合日程になる。要因の一つは東京オリンピックで、大会期間の7~8月にはJリーグも中断に入る。昨年J1からJ2への降格がなかったため、自動降格枠は4チームに増えた。全20チームによるリーグ戦は38試合へと4試合増え、タイトな日程にさらに拍車がかかる。となると、大型補強は選手層を厚くするという効果も期待できるはずだ。

「ACLを狙っていくべき」再び“アジア王者”の頂点へ

 タイトな日程に、いまだ収束しないコロナ禍も加わる厳しいシーズンだが、大熊GMは「清水はACLのタイトルを狙っていかなくてはいけないチーム」とさらなる野望を口にした。事実、クラブは1990年代から2000年代にかけて、アジアの舞台で戦ってきた経緯がある。当時の注目度はまだ低かったが、1999~2000年シーズンに出場した『アジアカップウィナーズカップ(カップ戦優勝チームの頂点を決める大会)』では優勝も経験した。2021年に、再びアジア王者という頂点を目指すことを明言したのだ。

 清水エスパルス史上まれな大型補強となった今季。新指揮官と即戦力の11選手が加わり層の厚さを誇るオレンジ軍団が、新たな高みへと大きな一歩を踏み出せるか。鹿島との開幕戦でそのベールを脱ぐ。

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