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サラゴサ契約解除、浪人からギリシャPAOK加入まで…香川真司がすべてを語る「オレは、ブレていない」
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byUDN SPORTS
posted2021/02/25 17:04
1月27日、ギリシャの強豪PAOKへの加入が決まった香川真司。移籍にいたるまでの胸中や新天地での意気込みを語った。
「自分の選手としての能力を必要としているとわかった」
「もし、所属先が決まるまで17週間もかかるとあらかじめ知っていたらキツかったかもしれない。でも、いつも『あと2~3週間でチームは決まる』と考え、新天地での戦いに備えてハードにトレーニングしていたから。悲観的なところは全くなかったです」
ベストの自分を見せられる自身はある。
そんな17週間をへて、ギリシャの強豪の一員になった。PAOKは今季、CLの予選プレーオフに進み、本大会出場にあと一歩のところまで迫った。チームを率いるのは、パブロ・ガルシア。現役時代にはレアル・マドリーなどでも活躍した人物だ。
――PAOKに決めた理由は?
「事前に監督としっかり話して、自分の選手としての能力を必要としているとわかったので決めました」
――PAOKはゴール数も支配率も首位を独走するオリンピアコスについで2位で、攻撃的なチームに見えますが?(データはいずれも2月8日現在のもの)
「ただ、監督はウルグアイ出身の人ならではというか、ファイトすることや攻守やポジションの切り替えも強く求めています」
――後半18分から途中出場を果たした、2月3日のデビュー戦。この冬に加入した選手が先発に3人も名を連ねました。新しくチームを作っている段階なのでは?
「そうですね、監督も代わって3カ月くらいなので」
ポジションはトップ下とボランチの中間?
――デビュー戦はチャンスメイクをして、アディショナルタイムには決定的シュートを放つなど、まずまずだったのでは?
「まぁ、すでに勝敗が決まっている状態だったので。ケガなく終えられたことや、試合に向けてスイッチを入れる作業など、メンタル面の準備などを含め、トータルで良かったかなという感じです」
――ポジションはトップ下とボランチの中間のようにも見えましたが?
「どちらかというと、インテリオール(インサイドハーフと表されるポジションのスペインでの呼称)。ただ、攻撃ではペナルティーエリアに入っていけという指示もあるし、守備ではトップ下のような位置に入ったり。攻守可変というか、攻撃のときと守備のときのポジションも状況に応じて変わることがある。『トップ下の選手として考えてもらってもいいけど、インテリオールのほうが今のサッカーにあうのでは?』と監督に話しました」
――「今のサッカー」とは?