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サラゴサ契約解除、浪人からギリシャPAOK加入まで…香川真司がすべてを語る「オレは、ブレていない」
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byUDN SPORTS
posted2021/02/25 17:04
1月27日、ギリシャの強豪PAOKへの加入が決まった香川真司。移籍にいたるまでの胸中や新天地での意気込みを語った。
「日本に帰ることは、全く考えていないです」
スペインでは、1部リーグはEU圏外の選手(一部例外あり)は3人まで、2部の場合は2人までしか登録できない。EU外の選手には、ドイツなどとは比較にならないほど高いハードルがある。その2枠を他の選手に適用したかったからというのが、香川の契約解除に動いた最大の理由とされている。
日本でも古巣のセレッソ大阪が獲得を目指していると報じられ、大きな話題となった。これを受けて、香川が自身のTwitterを更新。丁重な言い回しとともに、日本復帰という選択を否定した。
――日本復帰の報道も出ましたが?
「日本に帰ることは、全く考えていないです。それは今も、昔も。ああやって、自分の名前が出ることはありがたいですが」
――昔から「長くヨーロッパで戦い続けたい」と言い続けてきましたよね。
「今も『オレは成長している。もっと高いレベルで戦える』という自信があるから。それに、5大リーグでもしっかり戦える力があると考えるからです」
「やっぱり、岡ちゃんの存在が大きかった」
――移籍については色々な意見を口にする人がいますが、当事者としては、どう感じますか?
「結局……移籍の経緯って、本当のところは本人にしかわからないから。僕らは報道などを通して、表面的なものしか見られない。でも、その裏には思うようにいかないことや葛藤がたくさんあるわけで。オレはそれも経験していますからね」
――同世代の選手から刺激を受けたりもするのですか?
「同年代の人からもそうですけど、同じ時間を過ごした仲間から、大きな刺激を受けますよね。やっぱり、岡ちゃん(岡崎慎司/ウエスカ=スペイン)の存在が大きかった。サラゴサに行ってからは特に」
――岡崎選手とは代表でともに戦った期間も長いですが、プレーした国も、ドイツ、イングランド、スペインが同じです。
「岡ちゃんは同じタイミングでスペイン2部に来て、チームを昇格させて、1部で戦う権利を勝ちとったので。(昨季の)12ゴールという結果も含め、リスペクトしかないです」
――頻繁に顔を合わせていたそうですね。