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実は好青年な加藤浩次にバナナキング、スピキンでジーコのお小言… 水沼貴史が語る『スパサカ』懐かし秘話 

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水沼貴史

水沼貴史Takashi Mizunuma

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photograph bySankei Shimbun

posted2021/02/22 18:00

実は好青年な加藤浩次にバナナキング、スピキンでジーコのお小言… 水沼貴史が語る『スパサカ』懐かし秘話<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

「スーパーサッカー」番組MC発表時の1枚。水沼貴史、加藤浩次、白石美帆の並びはサッカーファンなら懐かしすぎるものだ

最初の打ち合わせでの“意外な第一印象”

 でも、最初の打ち合わせで会った印象は、腰が低い好青年。何よりサッカー選手に対して、リスペクトの気持ちをあることが伝わってきました。浩次自身も北海道選抜になるほどの選手だったこともあり、その思いが丁寧な姿勢に表れていました。

 もちろん冗談も言うし、しっかりオチをつけるけど、決して「上から」じゃない。それが現在も彼がMCをやっている理由なのではないでしょうか。それに美帆ちゃんもたくさん勉強をしていたはずなのに、常に「わかりません」という姿勢があった。それぞれの立ち位置をわきまえながら、同じ方向に進めた時間だったなと思います。

<バナナキング>とギド、俊輔との秘話

『スーパーサッカー』の話で忘れてはならないのが、出張コーナーですね。

 特に<バナナキング>は私自身もとても楽しんで参加させてもらった企画でした。FKで曲げる、落とす技術の凄さをどう伝えればいいか、とスタッフさんが考案したもの。ゴール前に大きなバナナを壁のように配置するんですが、そのバナナの高さや曲がる角度が絶妙で、多くの選手たちが苦労していました。10センチずつずらす単位を「1バナナ」と難易度をわかりやすく可視化できたことも人気企画になったポイントでしたね。

<バナナキング>で印象深いのは当時、浦和を率いていたブッフバルト監督。さいたまスーパーアリーナでのファン感謝祭にお邪魔した時、監督が一番すごい記録を叩き出しちゃったんです。しかもスーツと革靴姿で。超満員の会場も大盛り上がりでした。

 あとは当時レッジーナ(セリエA)に所属していた中村俊輔に挑戦してもらうために海を渡ったことも忘れられません。

 俊輔の結果は大したことなかったですが(笑)、デルピエロのリフティングやドリブルのタイムを測ることができましたし(水沼貴史のオレによこせ!!/リフティング、ドリブル、バナナキングの3種目タイムトライアル)、イタリアに上陸したことに意味があります。それに澤登(正朗)もとてもうまかった……このコーナーの思い出を挙げていけば、キリがありません。

<スピキン>ではジーコからのお小言も

<スピードキング/通称スピキン>(シュート速度を計測する企画)ではジーコには「そんなことはなんの意味もないぞ。シュートはコロコロとコースに転がせば良いんだ」って一蹴されたり、森保(一)監督はいくら思い切り振ってもスピードが出なかったし、森島(寛晃)社長は力みすぎてスッ転んでました。

 まだやんちゃだった稲本(潤一)もパンツ一丁になって走り回ったり。選手のキャラクターをたくさん引き出せたことで、従来のサッカー番組とは一線を画すことができたのかなと思っています。

【次ページ】 大事なのは視聴者ニーズを引き出しつつ、主役は……

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