「GKやDFラインからプレーを組み立てるということには“繊細さ”が求められます。この意味で、私たちはマンチェスター・ユナイテッドよりも優れており、私たちはこの方法で4つのチャンスを作り1ゴールを決めました。彼らは3つのチャンスから1ゴールを決めました。

マンUの「カウンター」とリーズの「ビルドアップ」

　そして、リーズとマンチェスター・ユナイテッドの2つのチームを区別する2つの戦術がありました。

　マンチェスター・ユナイテッドの『カウンター』と、危険な状況を生み出すために『プレー構築（ビルドアップ）』しようとしている私たち（リーズ）です。

　カウンターとは、ボールを持っているチームが相手コートにおいてボールを失った時、相手コートに多くの攻撃参加している味方がいて自陣には数少ない味方しかいない状況で、ボールを奪取した相手チームの攻撃が帰陣する味方選手よりも速く行われた時に起こります。

　マンチェスター・ユナイテッドは4回のカウンターを作り2ゴールを決めました。

　リーズはカウンターにより決定機を創出することはありませんでした

　相手のカウンターにおいて相手が数的優位にある場合、私たちにはなす術がありません。これは、私たちが多くの人数をかけて攻撃したことを示しています。

　次に、なぜこれほど多くの人数をかけて攻撃する必要があるのか、そしてなぜ（リーズが）カウンターを生み出せなかったのかという点について説明します。

（リーズがカウンターを出来なかったのは）まず自陣において私たちはボール奪取ができず、マンチェスター・ユナイテッドの攻撃がいい終わり方をしていました。

　リーズはその後、攻撃構築をするのですが、カウンターを避けられるようないい攻撃の終わり方が出来ませんでした。リーズの攻撃構築というのは相手のミスの結果から生まれるものではなく、ボールを動かしながらチャンスを作ることを意味します。

（得点を目指すためには）毎試合攻撃構築から5つの決定機を作り出すことが望ましく、より多くの選手の攻撃参加が必要となります。 攻撃構築は、時に対戦相手のカウンター攻撃を誘発します。言い換えれば、カウンターとは、私たちが攻撃構築をしようとする“間”に生まれるのです。

「チームが弱体化しているとは思っていません」

　もちろん、（メディアが指摘するような）別の方法もあると思います。『決定機を作らせないためにリスクを冒さない』という方法です。でも、それを行ってはサッカーの魅力がなくなってしまうではありませんか。

　マンチェスター・ユナイテッド戦におけるの本当の違いというのは、リーズは持てる最高のリソースを活かしながらもゴールを決めることができず、マンチェスター・ユナイテッドはカウンターという彼らの“いちばん得意”な形を生かしたということです。

　この試合での敗北のフラストレーションや痛みは、私たちが受け取るメッセージ（メディアからの批判）とは何の関係もないということです。マスコミがスタイルを放棄すべきだと提案していますが、私はチームが弱体化しているとは思っていません」

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