酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
カープ秘伝“非情なノック”と猛練習… 二軍キャンプが大瀬良、中崎、今村ら豪華投手陣なワケを高監督に直撃
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2021/02/05 17:02
投球練習する今村猛。カープは彼以外にも大瀬良大地や中崎翔太ら主力投手が二軍キャンプで調整している
こと投手陣について言えば、二軍キャンプの目的は彼らを少しでも早く沖縄市の一軍キャンプに送り込むことにあるだろう。
ブルペンでは中堅クラスの高橋樹也、中村恭平などが投げていたが、見落としそうになる一番端っこで今村猛が黙々と投げていた。広島3連覇の2年目にはリーグ最多タイの68試合に投げて23セーブ17ホールド。途中からは故障で離脱した中崎翔太に代わってクローザーとしても奮闘した。
2018年以降は成績が下落したがカープの「勝利の方程式」には欠かせない投手だ。黙々と投げるその姿には、「今年こそは」という固い決意が見て取れた。
独立Lからドラ5で入団した20歳行木
筆者はこの春季キャンプで気になる選手がいる。
筆者が昨年ドラフト前と、ドラフト発表当日に取材した、行木(なみき)俊だ。徳島インディゴソックスからドラフト5位で入団した。背番号は「68」。大したご縁ではないが、ちょっと親戚みたいな気持ちでどきどきしながら探した。
行木は室内練習場で、投内連携から牽制と投手の練習メニューをこなしていた。一緒に練習するグループには野村祐輔もいる。独立リーグから入団したての20歳が、いきなりエース級と一緒に練習するのはどんな心持なのだろう、筆者なら舞い上がってしまいそうだが、行木は淡々とした表情で体を動かしていた。
高二軍監督「基本的なことをやるのが大事」
そしてヤクルトの池山監督と同様、昼食時に高信二・二軍監督に話を聞くことができた。
なお感染症対策で、球場内では話が聞けない。メインゲート前でソーシャルディスタンスを確保して話を聞くことになった。
「キャンプは一軍も二軍も関係なく、チームプレーや作戦面の徹底とか、基本的なことをやるのが大事です。あとは振り込み、投げ込み、自分の力をつけていくことですね。練習が一番できる時期ですからね」