酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
プロ野球選手の出身地別安打数(2020年)を日本地図にすると… 1位大阪、2位兵庫、では3位以下は?
posted2021/02/03 11:00
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Hideki Sugiyama
2020年のNPBの一軍全成績をもとに、今のプロ野球をいろいろ「見える化」してみたい。まずは「安打数日本地図」。選手の出身地別に安打数の分布をマッピングしてみることにする。
その前に、2020年オフ時点での出身都道府県別のプロ野球選手数を紹介しておこう。
【北海道】
北海道28人
【東北】
青森県7人、岩手県6人、秋田県8人、宮城県14人、山形県12人、福島県7人
【関東】
茨城県22人、群馬県19人、栃木県10人、埼玉県24人、千葉県44人、東京都47人、神奈川県46人
【甲信越・北陸】
山梨県2人、長野県2人、新潟県14人、富山県4人、石川県14人、福井県9人
【東海】
静岡県21人、愛知県33人、岐阜県13人、三重県13人
【近畿】
滋賀県14人、京都府20人、奈良県16人、大阪府81人、和歌山県15人、兵庫県48人
【中国】
岡山県17人、広島県26人、島根県5人、鳥取県2人、山口県3人
【四国】
香川県4人、徳島県9人、愛媛県5人、高知県5人
【九州・沖縄】
福岡県49人、佐賀県12人、大分県15人、長崎県10人、熊本県19人、宮崎県10人、鹿児島県14人、沖縄県25人
47都道府県出身選手は最低でも2人いるが、大阪府は断トツの81人。育成契約、外国人選手も含めたNPB選手数は940人だから、8.6%が大阪出身だ。続いて福岡県の49人、兵庫県の48人、東京都の47人。「野球どころは大都市圏」ということになる。
野球留学が定着しているので出身校との違いが
なお「出身地」は各種の選手情報による。「出身高校とだいたい同じじゃないのか」と思われるかもしれないが、さにあらず。
例えば青森県の青森山田高校出身の現役選手は2020年時点で8人いるが、青森県出身者は阪神の木浪聖也1人だけ。石川県の京田陽太(中日)、岩手県の堀田賢慎(巨人)、神奈川県の堀岡隼人(巨人)、埼玉県の三森大貴(ソフトバンク)、滋賀県の西村凌(オリックス)、奈良県の吉田一将(オリックス)、和歌山県の山崎晃大朗(ヤクルト)と全員出身県が違う。これは野球留学が定着しているので、出身地と出身高校の都道府県が異なるケースは普通にあるのだ。
計14カ国・地域からNPBに来ている
続いて、外国人選手の出身国・地域は以下の通り。
米国34人、キューバ9人、ドミニカ共和国24人、ベネズエラ10人、台湾9人、ブラジル2人、カナダ1人、オランダ1人、メキシコ1人、米領バージン諸島1人、プエルトリコ2人、オランダ領アンティル1人、タイ1人、南アフリカ1人
外国人選手は1割強の97人。14カ国・地域にわたる。すでにNPBはグローバルである。
では、2020年シーズンの安打数の都道府県別ランキングを紹介していこう。各都道府県での安打数上位2人も紹介する。カッコ内は選手1人当たりの安打数だ。