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【41歳に】今の若手は「サッカーを賢くやらなくなっている」… 実は熱く、厳しい遠藤保仁の発言が胸に響くワケ
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byMiki Fukano
posted2021/01/28 11:00
Number849号での取材時の1枚。一見ユルそうに見えて熱い“ヤット”の言葉には味わいがある
<名言3>
悪く言えば、サッカーを賢くやらなくなっている。良く言えば“俺が俺が”が正解になりつつある。
(遠藤保仁/Number985号 2019年8月29日発売)
◇解説◇
日本人プロサッカー選手初の公式戦1000試合出場――。
2019シーズン、遠藤が成し遂げた前人未到の記録である。
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世界を見渡してもシャビ、ブッフォン、マルディーニら限られた選手しか届いていない域に、遠藤は到達した。
当時、遠藤はガンバでベンチスタートの機会が増えていたが、ピッチに立てば気の利いたパスで攻撃にリズムを与えていた。そんな遠藤だが、ここ最近の若手選手について「俺が俺が」の姿勢が強くなりすぎてないかと疑問を呈する。
「相手が前にいるのに、敢えて突っ込んでいったり、損なプレーが増えてきた。周りには10人の仲間がいるんだよっていうのをもっと感じてほしいし、学んでほしい」
ピッチ全体に目配りできる“ヤット”らしいアドバイスである。
<名言4>
結果として1-0で勝てればいいけど、そんな試合を誰も期待していないでしょ。
(遠藤保仁/Number臨時増刊 2014年6月23日発売)
◇解説◇
ブラジルW杯直前のテストマッチで日本はコスタリカ、ザンビアに連勝したが、2試合で7得点、4失点と守備には課題が残った。
しかし、遠藤は「俺たちのチームは、攻撃的なサッカーをするというスタイル。だから、4失点したことよりも俺は攻撃で7点取れたことを評価している。失点が減ればチームのバランスが良くなるのは分かるけど、今の代表は1-0の試合を望めるメンバーじゃない」と話していた。