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【衝撃の箱根駅伝】2区区間新・東国大ヴィンセントのスゴいふくらはぎって? “牛丼”を愛する最強留学生の秘密
text by
近藤篤Atsushi Kondo
photograph byAtsushi Kondo
posted2021/01/03 17:03
東国大・ヴィンセントは2区で昨年の相澤晃の記録を更新し、今大会唯一の区間新記録を打ち立てた
いったいどういう脚がそんな記録を
正面からのポートレートを撮って、斜めからのポートレートを撮って、今度は靴と靴下を脱いでもらって、後ろから彼の膝下の写真を撮る。
前回の箱根駅伝、ケニアからやってきて1年目のヴィンセントは3区を59分25秒で走り、これまでの区間記録を2分近くも更新してしまった。
いったいどういう脚がそんな記録を叩き出したんだろう? 頭の中で小学生の夏休み研究みたいなクエスチョンマークを点滅させながら、僕はおよそ5分ほど彼の膝下を撮り続ける(ヴィンセント本人からしてみたら、こいつ変なやつだなあ、と思ったかもしれない)。
どう見ても僕よりも全然細いふくらはぎ
結構細いんだなあ、それが第一印象だった。ヴィンセントの身長は185cm、僕よりもおよそ20cmほど背が高いが、そのふくらはぎはどう見ても僕のそれよりも全然細い。
ふたつ目に感じたのは、つま先立ちしてもらってもふくらはぎの筋肉(ヒラメ筋っていうやつ)がそれほどモコっと膨れ上がるほどではなかったこと。なのに、つま先から膝裏まで全体を眺めてみると、とても逞しい脚に見えることだった。
そして3つ目、これは後になって自宅のパソコン画面で写真を調整しながら気づいたことなんだけれど、ヒラメ筋の位置が膝からすぐ下のところにあって、そこから伸びる腱(これって全部がアキレス腱なんだろうか?)がものすごく長い! ことだ。
僕はふとアフリカのサバンナを軽々と駆け飛んでゆくインパラとかガゼルとかの後ろ脚を思い出す。彼らも、筋肉を使って走っているというより、その長い腱で走っているという感じだな。