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那須川天心、朝倉海ら“RIZIN四天王”がそろい踏み 「5年間の集大成」大晦日大会、それぞれの勝算 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2020/12/30 17:10

那須川天心、朝倉海ら“RIZIN四天王”がそろい踏み 「5年間の集大成」大晦日大会、それぞれの勝算<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

RIZINトップ選手で最後に出場が決まった那須川天心。“那須川天心というジャンル”を見せたいと語った

「那須川天心というジャンルを知らしめたいです」

「MMAも素晴らしいですけどキックボクシング、というか那須川天心というジャンルを知らしめたいですね」

 これは12月25日の会見でのコメントだ。ちなみにこの会見は、RIZINではなくホームリングRISEのビッグマッチ開催発表。2月28日、RISE横浜アリーナ大会で、那須川は挑戦者決定トーナメントを勝ち上がってきた志朗と対戦する。那須川のキャリアにおいては“次の次”の相手(出場大会)まで決まっていることが珍しくない。試合ペースそのものも早い。

 志朗を「油断したら負ける」と警戒しながら、同時に「今は志朗くんのことは考えてないです。大晦日が終わったらすぐ(対策)ですね」とも。その切り替えは那須川には普通のことなのだ。

 また“試合用の追い込み練習”という感覚も薄い。試合に向けてコンディションを仕上げるのは当然として、普段から練習の激しさに波が少ないのだそうだ。試合があろうがなかろうが、その時にできる100%の練習をするのが彼のスタイル。だからこそ連戦も可能になる。そうしたことも含めて“那須川天心というジャンル”なのだろう。

大晦日大会こそが年間最大のイベント

 大晦日のエクストライベントに向けて、半ば無理やりなスケジュールで試合が組まれていた時期もある。しかし今は大晦日大会こそが年間最大のイベント。それを榊原は「格闘技のシーズンピーク」と表現していた。“祭り”である以上に“闘い”であり、同時に世間としっかり向き合うこともできる。それが今の格闘技だ。

『RIZIN.26』の地上波中継は18:00から23:45、5試合が生中継枠になる。

「あらゆるスポーツコンテンツで最も長尺の中継になります」

 そう言って榊原は胸を張った。

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