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日本プロ野球選手会や本田圭佑氏が受賞 社会貢献活動を表彰「HEROs AWARD」が目指すもの 

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石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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photograph byHEROs AWARD

posted2020/12/27 06:00

日本プロ野球選手会や本田圭佑氏が受賞 社会貢献活動を表彰「HEROs AWARD」が目指すもの<Number Web> photograph by HEROs AWARD

「HEROs AWARD 2020」で登壇した受賞者たち。左から一般社団法人センターポールの堀江航氏と田中時宗氏、本田圭佑氏の代理の二村元基氏、有村智恵氏、炭谷銀仁朗氏

「願いは叶うということを経験させてあげたかった」

「子どもたちに夢を持つことの大切さを話してきたのですが、実際に夢は実現する、願いは叶うということを経験させてあげたかった。また、いつもゴルフの試合やイベントでファンの方々が会いに来て下さることが多いのですが、自分の方から足を運ぶことも大切だと感じていました」(有村氏)

 数年前にはプロのツアーで、その企画に参加していた子どもがアマチュアの代表として出場していたこともあったという。「ゴルフを教えたわけではないので、私から何かを学んでくれたのかどうか分かりませんが、同じ試合に出られたことがうれしくて、とても感慨深かったですね」と秘話も明かされた。

HEROs OF THE YEARに選ばれたのは本田圭佑氏

 2020年のHEROs OF THE YEARに選ばれたのはサッカー元日本代表の本田圭佑氏だった。現在、本田氏はブラジルのボタフォゴFRに所属しており、表彰式にはビデオ映像で出演。メッセージを送った。

「正直、何もたいしたことをしていないのに、僕が受賞していいのかなという気持ちです。今、ブラジルにいますが、今年はコロナの影響でプレーができない時期が長く続いたり、各クラブが経営に苦しんだりと、スポーツ界にも本当に大打撃な1年だったと思います」

 代理でトロフィーを受け取った二村元基氏は、「南アフリカW杯で孤児院を訪問したところがすべての事業のきっかけになっていて、そういったピュアな思いがスタート地点になっている」と本田氏のチャリティ活動の原点を語った。

 同プロジェクトではスラム街に住む子どもたちや、元ストリートチルドレンの子どもたち、HIVで親を亡くした子どもたちなど、機会の不平等に直面する子どもたちの自立を目的とし、経済的困難を抱える東アフリカの子どもたちを対象に、無償のサッカー指導の機会、サッカーアカデミー入団の機会、サッカー以外の才能の育成の機会を提供する活動を行っている。

【次ページ】 日本の児童養護施設の子どもたちにも

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