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日本プロ野球選手会や本田圭佑氏が受賞 社会貢献活動を表彰「HEROs AWARD」が目指すもの
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byHEROs AWARD
posted2020/12/27 06:00
「HEROs AWARD 2020」で登壇した受賞者たち。左から一般社団法人センターポールの堀江航氏と田中時宗氏、本田圭佑氏の代理の二村元基氏、有村智恵氏、炭谷銀仁朗氏
日本プロ野球選手会の取り組みとは?
同団体では競技活動支援など、障がい者がチャレンジする機会や、学校での交流授業、障がい理解、講演会活動、普及活動など健常者が障がい者を受け入れる環境を整備。こうした地道な活動を続けるなかで、田中氏はスポーツが競技性以外にもたくさんの価値と可能性を秘めている手応えも掴んでいる。
「同じように活動されている方々が全国にはたくさんいらっしゃると思います。今回の受賞をきっかけに、全国各地の団体の方々とつながって、一緒に活動を広げていきたいです」
世界各地で新型コロナウイルスの感染が拡大し、日本でも緊急事態宣言が発出されるなか、いち早く医療従事者支援などのためのクラウドファンディングを実施。組織として率先して支援に取り組んだのが日本プロ野球選手会だ。
4月3日にスタートした新型コロナウイルス感染症拡大防止活動基金は、プロ野球選手たちからの寄付を始め、SNSでの支援も呼びかけると、たちまち支援の輪が広がった。
現在、12球団741名の選手が在籍する日本プロ野球選手会では、日頃から選手の地位向上や環境の整備、未来の選手のためにプロ野球が魅力ある存在であり続けるための活動や野球振興への取り組みを行ってきた。
「これまでに先輩方が様々な社会貢献活動をされてきましたが、今後もそういった取り組みができればいいなと思っています」
会長を務める炭谷銀仁朗氏は、常に注目を浴び続けているプロ野球選手だからこそ、メッセージを発し、行動することで社会に貢献できるのではないかと考えており、今回もその活動をスピーディーに実現させる形となった。
“智恵サンタ”と称して活動を続けている
日本女子プロゴルフツアー通算14勝の有村智恵氏は2011年東日本大震災、2016年の地元・熊本地震などで多くの女子プロゴルファーやファンを取り込んだ被災地支援や、“智恵サンタ”と称して、6年前から子どもたちの夢をかなえる活動を続けている。
智恵サンタプロジェクトは、毎年、子どもたちから夢を募集し、有村氏がサプライズで子どもたちのもとを訪問し、その夢をかなえている。過去にはクリスマスパーティーやボウリング大会を行うなど、子どもたちの夢を実現させてきた。