リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
あのトラウマのせい? 過去30年で最弱バルサ、もう優勝絶望か “最後のメッシ”かもなのに…
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2020/12/15 06:00
レバンテ戦はメッシのゴールで何とか1-0勝利を挙げたバルサ。しかしかつての強さを思えば、内容的には決して褒められない
いまのバルサの最大の弱点は、精神的に脆弱なことだろう。単純な過失や集中力の欠如による失点が止まらず(カディス戦やアトレティコ戦、アラベス戦)、先制されると追いつきはしても逆転はできない(10試合中6試合)。最大の障害である敵サポーター不在にも拘わらずアウェイゲームでなかなか勝てないのは、18-19シーズンのCL準決勝リバプール戦がトラウマになっているからとラ・バングアルディア紙は指摘する。
8日のCLユベントス戦は、カディス戦の恥辱を雪ぐ絶好のチャンスだった。なのに選手は奮起せず、完敗を喫した。
「最初からチームには自信も戦う姿勢も感じられなかった。自分たちが置かれている状況に怯えてのことだったのかもしれない」
試合後のクーマンのコメントである。
コロナ禍で厳しいのは他クラブも同じ
監督にとっても選手にとっても今シーズンは厳しい。試合が混んでいるから戦術的な練習は満足にできず、体力回復や気持ちの切り替えに当てられる時間も短い。
しかし、それは他クラブにとっても同じであって、世界トップクラスのスタッフと選手を集めているビッグクラブが言い訳にできることではない。
14日のレバンテ戦ではメッシのゴールで1-0で勝利した。ただ残留を目標とするクラブ相手に1点しか挙げられなかったのも事実である。
メッシ最後のシーズンになるかもしれないのだから早急な持ち直しを期待したい。
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