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あのトラウマのせい? 過去30年で最弱バルサ、もう優勝絶望か “最後のメッシ”かもなのに… 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2020/12/15 06:00

あのトラウマのせい? 過去30年で最弱バルサ、もう優勝絶望か “最後のメッシ”かもなのに…<Number Web> photograph by Getty Images

レバンテ戦はメッシのゴールで何とか1-0勝利を挙げたバルサ。しかしかつての強さを思えば、内容的には決して褒められない

 答は、前で待っていても然るべきタイミングと場所でパスがもらえないから。

 つまるところ、クーマンが頭を捻り、仕込んできたサッカーが機能していないのだ。

相手監督に「守りやすい」と言われる始末

 攻撃面の戦術に不足があることは、ゴール数に表れている。第12節までの一試合平均得点2はアトレティコに次いで多いが、マルカ紙によると、バルサとしては過去12シーズで最悪。枠内へのシュート3.25本ごとに1得点も同様に過去13シーズンで最悪だという。ネックとなっているのはデヨングとブスケッツが並ぶピボーテの組み立てや、グリーズマンとコウチーニョのポジション=パフォーマンスの関係であろう。

 クーマンの判断が足を引っ張った試合もある。

 カディス戦後、勝利を収めたセルベラ監督はこう語っている。

「左サイドの先発がウインガーのデンベレではなくコウチーニョだったことに助けられた。コウチーニョの長いシュートやジョルディ・アルバへのパスは怖いけれど、どちらかというと守りやすい」

コウチーニョ起用が失敗となったのは事実

 ゴール前を固めてくることがわかっている相手に対し、中でプレイすることを好むコウチーニョを起用したのは思うところあってのことだろうが、それが何であったにせよ失敗だったのは明らかだ。

 それでもカディス戦は、勝てないまでも負ける試合ではなかった。

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