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青学エース岸本、“次はない”4年生…《箱根駅伝エントリー発表》で「16名から外れた」選手たち 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byYuki Suenaga

posted2020/12/12 11:04

青学エース岸本、“次はない”4年生…《箱根駅伝エントリー発表》で「16名から外れた」選手たち<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

箱根駅伝を駆ける各大学のエントリーメンバー16名が発表された

 全日本大学駅伝では、アンカーの田澤廉(2年)が活躍したが、実は1区の加藤淳(4年)、4区の伊東颯汰、7区の小林歩(4年)ら4年生メンバーがしっかりと走り、アンカーに良い位置で襷を渡せたのも大きかった。箱根でも4年生の活躍をベースに、田澤を活かす戦術が練られていたはずだが、そのためには2年時の箱根7区4位、昨年は4区5位と安定した力を発揮した小島が必要だった。

 だが、故障のために全日本大学駅伝にエントリーができず、結局、箱根も間に合わなかった。田澤がスケールアップし、鈴木芽吹(1年)ら1年生が順調に伸びているとはいえ、経験がある実力派が一枚抜けるのは非常に痛い。

 赤津勇進(1年)もエントリーから外れている。

 5000m13分56秒37のタイムを持ち、11月まで好調を維持、同期の鈴木とともに箱根デビューが期待されただけに非常に残念だ。ただ、駒大は1年生が鈴木を含めて5名エントリーしている。赤津の不在を忘れさせるぐらいの走りを見せてくれるだろう。

東洋大》もう一度箱根駅伝へ。チャンスはあと1回……

 東洋大学は、昨年の箱根10区を走った及川瑠音(2年)と鈴木宗孝(3年)がエントリーから外れた。

 及川は、昨季の箱根では当初は6区の控えだったが、10区を走っている。今季は、6区のスペシャリスト・今西駿介が卒業し、チャンスが巡ってきたかに見えたが、またしても6区を走れずに終わった。5区には山上りが強い宮下隼人(3年)がいるだけに、6区の重責は誰が担うのか。東洋大のアキレス腱にならなければ、と願うばかりだ。

 一方の鈴木は、これで2年連続の箱根エントリー落選となった。

 1年時は、全日本大学駅伝の5区5位、箱根駅伝8区3位ながら東海大の小松陽平に抜かれてトップを譲り、引き立て役になってしまった。メンタル的なダメージを負い、その後も伸び悩んでいるようだ。昨季「もう一度、箱根で借りを返したい」と述べていたが、今回の落選で残すチャンスは、ラスト1回となった。1年生が強力で、下からの突き上げも厳しい。宮下や蝦夷森章太ら同期が健在なだけに、来年戻って来て、大きな戦力になれるだろうか。

 他にも東京国際大学は主将・中島哲平(4年)、順天堂大学の野口雄大(4年)など、多くの選手がエントリーから外れている。

【次ページ】 16名から外れた“箱根0区”を走る選手たち

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