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【川崎J1最速V】中村憲剛「個を極めるって無限」/イニエスタも絶賛の連動/小林悠の家族愛スピーチ
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKiichi Matsumoto
posted2020/11/25 20:30
2019年、ルヴァンカップを制した際、大事そうに優勝杯を持つ中村憲剛。その姿に、タイトルへの思いが現れていた
<名言2>
悔しい思いをするたびに一緒に泣いてくれて乗り越えてくれた奥さんに、感謝の気持ちを伝えたいです。ありがとう!
(小林悠/943号 2018年1月4日発売)
◇解説◇
2016年までのフロンターレはタイトルまであと一歩に迫り続けながらも、栄冠をことごとく逃した。「“シルバーコレクター”と呼ばれ、選手たちには少なからずプレッシャーも付きまとっていたと思います」と、2017年に悲願のJ1初優勝を遂げた後の鬼木監督は述べている。しかしぶれることなく攻撃的なスタイルを信条に、栄冠を掴み取った。
そんな記念すべきシーズンにMVPを獲得したのは、エースストライカーの小林だ。最終節の大宮アルディージャ戦、ハットトリックを達成する活躍で5-0の大勝に貢献。他会場の結果によって逆転優勝が決まった瞬間、小林は泣きじゃくる中村憲剛と熱い抱擁をかわした。
小林はゴールを決めるたびに左手の薬指に唇を寄せて、最愛の人に感謝を捧げるのがおなじみのポーズ。そんな妻への感謝は、パフォーマンスだけでなく言葉でも表現している。冒頭の名言は、2017年のJリーグアウォーズの壇上でのスピーチの一節だ。
その後、小林に家族から花束が渡されて会場に大きな拍手が起こるやいなや、愛息が壇上をピッチのパパさながらに“スプリント”。それに小林が驚いた表情を浮かべつつ笑顔を見せたのも、心温まるエピソードである。