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戦力外通告のとき、プロ野球選手が語ること「野球人としては生き続ける」「若い選手に自分が苦しんでる姿を…」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKYODO
posted2020/11/22 21:00
記者会見で引退を発表後、花束を贈られる黒木知宏投手
見えないところでは人一倍過酷なトレーニングを
<名言2>
結果を残し続けなければジャイアンツでは認めてもらえない。だから結果を欲しがって、思い切りが悪くなってしまうんです。
(中井大介/967号 2018年12月6日発売)
◇解説◇
プロ5年目の2012年、中井は二軍で最多安打と打点王のタイトルを獲得。二軍では11年間で699安打を記録したが、一軍では10年間で161安打に留まった。
プレッシャーと戦い続けた中井は2018年オフ、巨人を戦力外となり、トライアウトを経て、DeNAに入団が決まった。
「この11年間が自分にとって財産になったことは間違いない」
DeNAでは内野の複数のポジションに加え、外野も守れるユーティリティ性を生かして活躍している。
<名言3>
俺は若手を引っ張るような性格じゃない。でも、若い選手に自分が苦しんでる姿を見せられたらと思う。
(下柳剛/713号 2008年10月2日発売)
◇解説◇
飄々とした性格で、ヒーローインタビューは人を食ったような発言で煙に巻くことも多かった下柳。しかし、見えないところでは人一倍過酷なトレーニングで自らを追い込んでいた。
2011年シーズンをもって阪神から戦力外を通告されたが、本人は現役にこだわり、楽天の春季キャンプに参加して見事に契約を勝ち取った。楽天も1年で戦力外となったが、2013年にロサンゼルス・ドジャースのトライアウトに参加し、不合格となったあとに現役引退を表明した。