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五味隆典42歳、尽きない格闘技への情熱とたった1つの心残り メイウェザーとも闘いたい?  

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栗田シメイ

栗田シメイShimei Kurita

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photograph byShimei Kurita

posted2020/11/20 17:03

五味隆典42歳、尽きない格闘技への情熱とたった1つの心残り メイウェザーとも闘いたい? <Number Web> photograph by Shimei Kurita

撮影ではYouTubeに登場する愛犬らら&ごんたも「一緒に写そう」とリクエスト。42歳になってもそのオーラは色あせていない

自己プロデュースはマストになる

<今年9月には、自身のYouTubeチャンネルを開設している。取材の最後にその意図を訊ねると、こんな答えが返ってきた>

五味 これからのアスリートにとって、SNSやYouTubeといった場での自己発信はマストになってくると思う。発信力があり、自己プロデュースできるアスリートが時代に求められている。昔はメディアによって選手像が作られていたけど、今は違う。ボロボロになるまで競技を続けてることが美談になるような時代でもないからね。引退が近い選手こそ、そういうリングの外へ向けた活動も視野に入れた方がいいんじゃないかな。

 プロである限り、ファンからどう見られるかということは大切で、俺の場合は純粋な強さを見せ続けたら受け入れられる、と思ってやってきた。無理にキャラクターを作らずに、ありのままの自分でやった方がウケる、と。今にして思えば、それは間違ってなかったけど、もし当時、今のようなコンテンツがあったら参加していたとも思う。

 特にYouTubeは自分のアピールにも繋がるし、収入的な面でもリスクを分散できる。そういう意味では、朝倉兄弟や京口紘人選手なんかは業界の先駆者だと思う。ただ、実は格闘関係のYouTubeは全くみないかな。俺がみてるのは、お笑いと釣りの動画ばかりだから(笑)。今は愛犬の「らら」と「ごんた」と動画を撮ったり、ダンスをやってみたり。そういう新しいことを始めることは好きだから。

「自分の試合を観客席から観てみたかった」

 出来ることは全てやってきたし、格闘家としての人生に悔いはない。それでも、若い選手と練習していると、やっぱり若さを羨ましいな、と思う時もあるから複雑だよね。競技の技術的なことでいえば今の格闘技界の方が上がっていると感じるところもあるから。俺自身の引退についてはよく聞かれるけど、オファーがあれば、それが海外であれどんな場所であれ闘いたい。求められている限りは、リングに上がりたいと今は思える。

 もし1つだけ心残りを挙げるとするなら、自分の試合を観客席から観てみたかったこと。自分でいうのもなんだけど、俺の試合を客席からみると、相当面白かったと思うからね。

五味隆典Takanori Gomi

1978年9月22日、神奈川県生まれ。20歳で修斗にてプロデビューを果たすと、佐藤ルミナを破りウェルター級王者に。04年にPRIDEに参戦すると、連勝を重ねライト級王者に輝く。10年からはUFCへと戦いの場を移し13戦した後に、17年からはRIZINへ。現在は相模原市で「ラスカルジム」を経営する傍ら、9月に自身のYouTubeチャンネル『五味隆典』を開設。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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