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レアルで腐ってたベイルが超楽しそう トッテナム&アーセナルの北ロンドン勢が補強勝ち組に
posted2020/10/23 11:02
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph by
Getty Images
10月16日、イングランド・フットボール全体の移籍市場が幕を閉じた。
チェルシーが2億2600万ポンド(約310億円)もの巨額を投じたり、エバートンがハメス・ロドリゲス、アブドゥライエ・ドゥクレ、アランと即戦力3人を獲得したり、世間をあっといわせた短いオフだった。
その一方で、バーンリーは主力級としては誰も手に入れられなかった。ウェストハムもことごとくオファーを断られて、契約形態がローンから完全移籍に切り替わったトマス・ソーチェクのみが、定位置争いに割って入る期待のニューカマーである。
コロナ禍でもなんとかやり繰りし、プレミアリーグのクラブが延べ12億4000万ポンド(約1700億円)を夏の市場に投下したにもかかわらず、バーンリーとウェストハムにはプラス・アルファがない。昨シーズン以上を期待するのは酷というものだ。
ユナイテッドは懸念のCBが手つかず
また、マンチェスター・ユナイテッドはエディンソン・カバーニとドニー・ファンデベークを補強したとはいえ、懸案のセンターバックは手つかずに終わっている。ハリー・マグワイアとビクトル・リンデロフが軸では、今シーズンも無冠に終わる公算が非常に大きい。
さて、ユナイテッドとバーンリー、そしてウェストハムを移籍市場の負け組とするなら、アーセナルとトッテナムは“勝ち組” だ。両チームとも的を射た補強に成功し、昨シーズンの戦力を上回っている。
アーセナルは泣きどころだったセンターバックにウィリアム・サリバとガブリエウを加えた。ともにボールが運べるタイプであり、フィードも正確だ。とくにガブリエウは多くのビッグクラブが熱い視線を送っていた逸材だけに、プレミアリーグのプレー強度にも即フィット。早々とDFリーダーの風情を醸し出している。