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「サニブラウンに勝った男」「高校通算55本の飛ばし屋」…2020年ドラフト目玉候補<外野手ベスト3>は?
posted2020/10/18 11:00
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
KYODO
「2020年ドラフト会議」まで、残り約1週間。ドラフトも少なからずコロナに翻弄されてきたが、予定通り、26日に行われそうな気配である。
そこで、4回連載にまとめて、今年のドラフト注目選手をポジション別にお伝えする(全4回/内野手編、捕手編、投手編へ)。
外野手、内野手、捕手、投手の順に私独自の視点で、ど真ん中勝負の上位指名候補(=ベスト3)から「私だけのこの選手!」(=隠し玉)まで、人数を絞って、そのプレースタイルをじっくりとお伝えできれば……と思っている。果たして、プレーしている姿が思い描けるような「読む映像」になりますかどうか。まずは、「外野手」から始めてみたい。
外野手編(1)中央大・五十幡亮汰(172cm72kg・右投左打)
「スピード」を最大の武器とする2人の大学生外野手を、まず挙げたい。
中央大・五十幡亮汰(172cm72kg・右投左打・佐野日大高)は、高校時代からすでに、「サニブラウンに勝った男」として、そのスピードは報道されていて、“50m5秒7といわれる”快足は有名だった(2013年の全中200mで実際にサニブラウンを破って優勝している)。
野球の世界では、「まっすぐ走るスピード」は、あくまでも“参考記録”でしかない。肝心なのは、一辺がおよそ27mほどの<正方形>の上を、打球の行方と返球の状況を判断しながら、いかにコースロスなくスピーディーに走り回れるか……スピードと同じぐらい、一瞬の感性と頭脳とボディーバランスを必要とする「総合的な作業」なのだ。
五十幡は、今年のドラフト候補の中で、その総合的作業をそのまま体現できる「一番手」に挙げてよい選手だ。