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ロッテ福田秀平が絶対に優勝したい理由 12年前に誓った“2人の父”との約束
posted2020/10/19 06:00
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
Kyodo News
10月9日から行われた、古巣・福岡ソフトバンクホークスとの首位攻防3連戦。3戦とも6番センターでスタメン起用された千葉ロッテマリーンズ福田秀平の打撃結果は12打数1安打だった。
1勝1敗で迎えた3連戦最終戦。3点を追う9回にノーアウトランナー一塁で打席が巡ってきたが、福田はかつての同僚でもある守護神・森唯斗を前に三振に倒れた。これで3連戦で喫した三振は8つ目。身体に近い速いボールと外に逃げる変化球を使い分けたホークスバッテリーに軍配が上がった。
その前のホークスとの3連戦は13打数6安打6打点。前回対戦とは打って変わって、福田にとっては悔しい結果となっただろう。
結果が振るわずとも、声を出す福田
この3連戦で勝って、首位浮上へ。そして自らのバットで単独首位へ。自分がロッテに移籍した意味はこのホークス戦での活躍で表現する――そんな思いを抱いて臨んだが、結果は振るわなかった。しかし福田はベンチに戻ると、身を乗り出しながらチームメイトに声を掛け続けていた。
「打てなかった……でも、まだゲームは終わっていない。僕は声を出し、チームを鼓舞し、役に立てる時間がまだ残っている」
ベンチに戻り、バットとヘルメットを置いた瞬間、自然と気持ちはグラウンドへ向いていた。