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負けてないのに優勝を逃し…Bリーグ宇都宮が“理不尽”を乗り越えて「こだわる」ものとは?
 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2020/10/09 06:00

負けてないのに優勝を逃し…Bリーグ宇都宮が“理不尽”を乗り越えて「こだわる」ものとは?<Number Web> photograph by B.LEAGUE

宇都宮ブレックスは、悔しい思い抱えながら新たなシーズンを走り始めた

昨シーズン、ああいう形で終わってしまって

「昨シーズン、ああいう形で終わってしまって、少なからず僕らは悔しい想いをしている。優勝という目標は僕も言っていますが、それは最終的な部分。まずは1試合1試合、どうやって勝つかというところだけを考えてやっていく。これからだって何が起こるかわからないですし」

 18チームが3つの地区にわかれて戦っていた昨シーズン、東地区の上位2チームの成績は以下の通りだ(今シーズンは20チームが東西2つの地区にわかれて戦う)。

優勝 アルバルク東京:32勝9敗、勝率.780

2位 ブレックス:31勝9敗、勝率.775

 勝率の差でアルバルクの優勝が決まった。

 だが、よく見ればわかるようにブレックスは試合が1つ少なかった。千葉ジェッツふなばしとの試合が中止になったからだ。

「不完全な気持ちというのはありました」

 粘り強いディフェンスと堅実なシュートを武器にブレックスを象徴する存在である遠藤祐亮は慎重に言葉を選びながらこう語った。

「うーん、自分たちは1試合少なくて……負けたわけではなかったので。不完全な気持ちというのはありましたけど、でも、しょうがない部分もあるし……」

 文句を言いたいわけではない。ただ、当事者としてのやるせなさはある。

 しかし、悔しさは語り続けるためにあるのではない。悔しさは、自分たちのバスケットボールによって晴らすものだ。そんなプライドが彼にはある。

「悔しい思いをしたので、1試合1試合が本当に大事になってきます。(昨シーズンまでに地区優勝を経験したチームが5つもいる)東地区は特にそうだと思うので。開幕戦で琉球という強いチームを相手にこういう試合ができたわけだから、毎試合毎試合、ステップアップできるように今シーズンはさらに意識してやりたいなと思います」

 理不尽さをグッとこらえて、ボールを追いかけることはバスケットマンの宿命である。

【次ページ】 「ブレックス・メンタリティー」をつきつめて

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